紫竹ガーデン(帯広)の入り口でもらった種から育った花など、
背の高い草花が繁った庭の一角はどこまでものどかそう。
しか~し、そんな庭の片隅では・・・
「近眼だけど裸眼暮らし」「お前の目は節穴か」な私が知るよしもない
ある出来事が進行中だったのです。
ニンジンを収穫してその後に「大野紅かぶ」を蒔こうと思い、
ニンジンの葉に手を伸ばしたその時、
ニンジンの茎が一部分だけ太くカラフルになっているのに目が留まりました。
いやっ、これはニンジンの茎が突然変異で太くなったのではなさそうだぞ・・・
体長5cm以上ありそうなこちら、何かの幼虫に違いありません。
ワクワクして数週間ぶりにカメラを取り出す気分になり撮影(苦笑
このとき庭にいたシジミチョウらしき蝶や、
モンシロチョウや、
ポーチュラカ(京ちゅらか)が好きらしい蟻(アリ)の関係者ではなさそうだし、
調べてみると、どうやら 梨の妖精ふなっしー キアゲハの幼虫。
息子が小学校の頃、教室で育てていたアゲハの幼虫を夏休みで世話が出来ないからと持たされてきたことがあって、あの時はたまたまイタズラして種を植木鉢の隅に埋めた夏みかんが育っていたおかげで、その葉を1枚ずつ食べさせ最後の1枚を食べ終わったところで蛹(さなぎ)になってくれ助かったけど、危うく弱っていく幼虫を観察する夏休みになるところでした。
数年後には札幌の人口も減少に転じるというのに雑木林を潰して宅地造成し続けている
アホ丸紅のせいで今年はオオジシギの姿は見えず鳴き声も聞かれなくなってしまいました。
(去年、ブルドーザーが林をなぎ倒し始めた時まだヒナたちは巣立っていなかったと思われ、オオジシギをはじめカラスやいろんな鳥たちの鳴き声で周囲は騒然としていましたっけ)
が、それでもいろんな鳥がいる中で、よく食べられずにここまで大きく育ったものです。
あ、思い出した、キアゲハが庭を飛んでいたのはあの日だ!
いろいろあって付き合いを絶っていたツレと彼のお兄さん。
長塚京三に似た物静かなお兄さんなんですがねぇ。
そのお兄さんが数年前に肺がんを患ったことをきっかけに、
ツレのお姉さんが間に入って年に一度くらいうちに集まるようになりました。
先日も「癌がまた転移したらしい。でもまたみんなで麻雀したいらしい。」と聞いたので、
「ホレ、夏だ、酒だ、バーベキューだ、麻雀だぁ~」とツレを急かして炭を熾させたあの日、
薄い黄色の大きな蝶がバーベキューの煙の向こうをひらりふわりと飛んでいましたっけ。
きっとあの時、ニンジンの葉に卵を産みつけたんだね。
それと病害虫駆除用にインドセンダンが原料の「ニーム」というのを
気が向くままにスプレーしているのですが、効いてなくて良かった、殺すとこだった。
ん?今ふと自分の勝手さに気がつきました。
蚊やアブラムシやナメクジは退治することしか考えないくせに、
キアゲハの幼虫は見守るってかい?
矛盾とエゴを自覚しつつ、ニンジンの収穫は取りやめ。
よ~く見るとまだ2cmほどの弟幼虫や妹幼虫の姿があちらこちらに。
小さいけれど食欲旺盛で、ニンジンの葉がすっかり茎だけになっています(笑
おーい、いったい総勢何名様なんだ、ニンジンの葉っぱは足りるのかい?
それと、今この大きさで、寒くなる前に成虫になれるのかい?
最近ネコが遊びに来ないせいか、また来るようになったカラスに食べられていないか、
夕方幼虫の様子を見に行ったらショリショリと微かな音をさせながら
ニンジンの葉っぱを食べているところでした。
気配に気づき食べるのをやめこっちを見るキアゲハの幼虫。
(どこが目だかさっぱりワカランが)
そうだ、ニンジンを残すとなると「大野紅かぶ」をどこに蒔こう・・・ 土地がない・・・
(寒さに強い品種でね、これからが蒔きどき。真っ赤な千枚漬けができるカブなんだよ)
遠野に頼んでもいいんだけど、出来上がったのを送ってもらう送料分で
市場でそこそこな量を買えちゃうし。
遠野といえば、あんまり幸せな時間すぎて未だ写真に手をつけられずにいます。
相変わらずの一人旅でしたが、生まれてからいちばん幸せな時間だったかもしれません。
あのばん馬は、この夏も馬搬という山から木を切り出す仕事に励んでいると、
どうやら受話器から聞こえる岩手弁は教えてくれているようでしたが、
悲しいかな、いつも半分くらい何を言ってるのか分かりません(笑