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2015年10月30日
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テーマ:ニュース(99432)
カテゴリ:政治問題
 日韓首脳会談の日程がまだ決まっていなかった18日の東京新聞に、ソウル大学教授の朴吉吉熙(パクチョルヒ)氏は日韓関係のあるべき姿について、次のように書いている;


 来月初めに開催が予想される日中韓首脳会談で、日韓首脳会談が行われるかどうかに関心が集まっている。冷戦終結後、日韓は東アジアにおいて民主主義と市場経済に共通の価値を置く仲間として認識されてきた。日韓を東アジアの「双子の国」と称する学者までいる。日韓はさまざまな懸案にもかかわらず相手を尊重し、政権が代われば真っ先に首脳会談を開いてきた。しかし、この慣例は最近揺らいでいる。慰安婦問題など難解な懸案が横たわるのも事実だが、根底には互いを軽視する風潮があるのではないか。

 韓国では、日本が見習うべき先進国であるという潜在意識は弱まりつつある。両国が垂直的な経済依存関係にあった時代は、韓国にとって日本は妥協せざるを得ない相手であった。しかし、国際的競争力の伸長とともに、韓国の人々は日本に依存する必要性を見いださなくなった。いまだに多くの韓国企業が日本からの部品、素材、技術に頼っている現実とかけ離れているのだが。また、韓国人の多くは中国の浮上を経済的機会と考えている。韓国製品が大量に売れている中国と比べ、日本の市場は閉ざされていると感じている。韓国を訪れる中国人観光客数も著しく増えており、日本の存在感が薄くなっている。

 さらに、日本に対する違和感が増幅する背景には歴史認識のずれがある。日本の良識的見解は影を潜め、一部の右派勢力があたかも日本を代表する声であるかのように伝えられている。韓国批判を繰り返す右寄りな主張に対し、親近感を持てないのは当然であろう。さらに北朝鮮の軍事的脅威への対応は、韓米同盟で十分だと考える韓国人は少なくない。韓国の安全保障に占める日本の重大な役割に対する認識が不足している。

 一方、日本でも韓国軽視の風潮は高まっている。韓国は中国と肩を組み、歴史問題を盾に日本を悩ましているといった否定的な側面を強調する空気がある。日本の文化や自然、伝統に親しむ多くの韓国人の姿は見えていない。「中韓」とひとくくりにする傾向にも見られるように、韓国は中国に傾斜し、もはや日本の友好国ではないといった風評が拡散する。日韓は共に米国の同盟国で、民主主義と市場経済に立つパートナーであるという認識は後退している。

 日本の財界も中国重視の傾向が強まり、対韓経済協力に対して消極的になりつつある。対韓貿易における黒字が日本の経済利益につながっているという認識が弱い。日本の安全保障も、朝鮮半島における韓国という友好国の存在なしにはさらに厳しい局面を想定せざるを得ないが、韓国の戦略的重要性に対し多くの議論がなされていないのが現実である。

 このような互いを軽視する錯視現象は日韓相互の利益につながらない。隣国であるというだけで協力すべきだという地理決定論ではなく、日韓は体制と価値観、生活様式が似通った近隣国であるという体制共有論と共通意識を取り戻すべきである。また、東アジアで戦略的利益を数多く共有している同伴者として、戦略共有論をいっそう強く認識すべきである。相手を配慮し、互いを信頼する姿勢を再確立すれば、懸案の処理はそれほど困難ではないはずだ。実りある日韓首題会談が実現することを期待する。
(ソウル大学国際大学院教授)


2015年10月18日 東京新聞朝刊 4ページ「日韓 互いに軽視せず信頼を」から引用

 この記事が指摘するように、日韓の間には互いを軽視する風潮があるように思われます。日韓首脳会談が先延ばしされた直近の3年間に、その風潮はますます高まったように感じられますが、中国の台頭に危機感をもつのであれば、日韓の反目は互いにデメリットになるだけですから、同じ漢字文化圏の兄弟国家として本来の連携を強めていくべきだと思います。






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最終更新日  2015年10月30日 10時57分16秒
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