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2015年11月18日
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テーマ:ニュース(99432)
カテゴリ:政治問題
 アメリカの大統領候補選びについて、10日の朝日新聞はアメリカ在住のコラムニストに次のような見方を掲載している;


 1年後に迫った米大統領選。政権奪還をめざす共和党の候補者選びでは、不動産王のドナルド・トランプ氏が上位を走る。政治経験ゼロ、放言、暴言が目立つ彼の人気をどう見る?

 ■言い放題「愛される悪役」 町山智浩さん(米在住の映画評論家・コラムニスト)

 「不動産王」のトランプ氏と、カリスマ的な神経外科医だったカーソン氏が支持率のトップを争っていますが、それは共和党の「政治家」に人々が期待していない現実を示しています。

 アメリカの政治は「自由」と「平等」という、もともと相いれない二つを根本的な流れにしています。すべての人に同じ権利があるという「平等」を言いながら、他人の権利を抑圧することもある「自由」も掲げる。そして民主党は「平等」を、共和党は「自由」を重視します。

 ただ、「自由」を至上とする共和党は、できるだけ「小さな政府」を理想としているので、究極的には政治家の自己否定になってしまう。「仕事はしません、だから投票してください」と言っているようなものですから。でも、トランプ氏のような経営者が自由競争を掲げるのには矛盾がないわけです。

 彼以外の共和党の主な候補者は石油化学や金融関係などの巨大なスポンサーから資金を得て、資本家が出資する保守系シンクタンクの政策に従う傀儡(かいらい)ですが、トランプ氏は「ひも付き」ではない。自分の金で自分の言いたいことを言っている。それも支持される理由の一つでしょう。

 それにトランプ氏には圧倒的な知名度がある。10年も続くテレビのレギュラー番組に出ていて、決めぜりふは「おまえはクビだ」。これはWWEというプロレス団体の社長マクマホンの決めぜりふだったのですが、マクマホンはレスラーを安月給でこき使う鬼のような経営者を演じ、プロレスファンから悪役として愛されました。「悪役として愛される」というのは矛盾しているようですが、それがトランプ人気のポイントです。

 トランプ氏は最初から悪辣(あくらつ)な大金持ちというキャラですから、何でも言える。メキシコ移民を「強かん(ごうかん)魔」扱いしたり、女性の容姿や生理をからかったり。他の政治家なら一発で終わりですが、トランプ氏は謝罪もせず、逆に支持率が上がってしまった。

 トランプ氏の支持者には、ブルーカラーの白人男性が多い。彼らだって仕事がないのは、本当は移民のせいではなく、製造業の工場が中国などに移ってしまったことが原因だと分かってはいる。でもスケープゴートがないと、つらくてやってられない。だからトランプ氏の暴言に喝采を送るんです。そのへんはよく計算していると思います。

 カーソン氏も今回の出馬のために共和党に入ったばかりで、トランプ氏と同じく「部外者」なんです。民主党でヒラリー・クリントン前国務長官の次につけるサンダース上院議員も民主党員ではなく「民主社会主義者」。アメリカ人は右も左も共和、民主の二大政党にへきえきしているんですよ。
(聞き手・池田伸壹)


2015年11月10日 朝日新聞朝刊 12版 16ページ「トランプ人気」から一部を引用

 アメリカの大統領候補選びが、自分たちの代表を選ぶという真面目な目的から距離を置いて、政治経験がなく放言や暴言で人気を得ている人物が最有力になっているというのは、アメリカ文化の退廃を象徴していると思います。そうなった原因の一つは、歴代大統領が形式的には選挙で選ばれたとはいえ、実質は資本家階級の操り人形に過ぎなかったからで、有権者はそのことを見抜いておりながら、しかし、真の自分たちの代表を選び出す力を持ち合わせていない、そのことへの苛立ちが、非常識な言動を繰り返す人物への「投げやりな支持」になっているものと思われ、古代ローマが滅びるときもこのようであっただろうかと考えさせられます。それにしても、この記事についても、少々の疑問を禁じ得ません。それは、この記事の筆者が、自由と平等はもともと相容れないと言っていることです。これは考えが足りないか、誤解していることが原因と考えられます。我々が市民生活をする上での「自由」や「平等」は、無条件の「自由」と「平等」ではありません。「自由」とは、国家権力からの「自由」であり、特権階級の存在を許さないという意味での「平等」であって、これらの概念は、我々の祖先が農奴制、封建制、専制君主制などの自由を束縛され、不公平な制度の下で暮らしながら、長い歴史の時間をかけて闘いとった権利です。他人を抑圧し搾取する自由は、その中に入っていないことを、ここではっきりさせておきたい。








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最終更新日  2015年11月19日 10時55分49秒
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