「「ライ麦畑」の正しい読み方」
タイトルがいかにも読む気の起こらない本だけれど(「出版社の要請に従ってつけた」と、後書きに言い訳がありました(^_^;))「ホールデン・コールフィールド協会」なる、5名の「ライ麦畑」をこよなく愛する人たちによって書かれています。「ライ麦畑」を読んでいて、主人公・ホールデンのお家はお金持ちだということはわかるんだけれど、ホールデンが生きていた頃の(この小説は、’51年発行)のアメリカの社会背景がわからない、彼が行っていた「ペンシー高校」ってどんなところなのか知りたい、と思ったのがこの本を買った理由です。ペンシー高校のモデルとなったのは、サリンジャーが通っていた厳しい軍事訓練学校なんだそうです。およよサリンジャーは、第二次世界大戦中、ノルマンディ作戦にも参加しておりその軍人生活で負ったトラウマを胸に抱いて、この小説を書き上げたそうで、ホールデンがなぜあんなに大人の世界を「インチキだ」と言うのかがやっと理解できました。ほかにも「へー」って思うようなことがたくさん書いてあって「ライ麦畑」を深く理解したい方には、オススメです。ジョン・レノンを撃ったマーク・チャップマンの足跡もあります。ペーパーバックなのに1200円と高いのが難ですが(^_^;)マニアしか買わないでしょうしね(^_^;)くわしくはこちら ↓ そうそう、とっておきのネタを!タイトル「ライ麦畑をつかまえて」は、スコットランド民謡 "Comin, thro, the rye"からとられているのですが、この歌、日本にも入ってきていて、一番有名なのは、ドリフの「♪ だれかさんと だれかさんが 麦畑 ~」なんだって。笑える~(^_^;)