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改正テロ対策特別措置法が可決されました。4年前の9.11テロから始まったアメリカのテロとの戦いは、日本には他国での出来事でした。日本は日米同盟に大きく舵を切った証しとして、インド洋へ海上自衛隊を派遣しました。
4年前の国会での議論は、北朝鮮が核弾道を搭載したミサイルを所持することを想定していませんでした。日本が北朝鮮からの核ミサイル攻撃晒される危険性を考慮していませんでした。日本有事が想定されずに議論された神学論争でした。 北朝鮮がミサイル実験、核実験に成功したとまでは言えませんが、その能力を所持していることを国際社会に強くアピールしました。北朝鮮の体制が崩壊しない限り、北朝鮮はやがて核弾道ミサイルを所持する核保有国の仲間に入ります。 北朝鮮の核ミサイル攻撃から日本は逃れる手段を持ちません。日本は、個人の思想信条に関わりなく、アメリカの核の傘の下で守られるしか生き残る道はありません。北の将軍様が国際常識を弁えて行動するとは思えないからです。 日本では核開発に関して発言することはタブーでしたが、一部の閣僚や国防族が核開発に言及するのも日本の核抑止力は潜在的核保有国であるからでしょう。東アジアで核ドミノ論が現実になれば、国際情勢がさらに緊迫するでしょう。 中国やロシアが恐れているのは、北朝鮮の核実験が引き金になり日本、韓国、台湾が核保有国になることです。中国は日本が核保有国になれば太平洋への出口を閉ざされることになります。中国には台湾が核保有国になるのは悪夢でしょう。 一方、中国は北朝鮮の体制崩壊まで願っている訳ではありません。北朝鮮が中国のコントロールの下で、アメリカに対する盾の役割を果たしてくれるのがベストでしょうが、朝鮮半島に核兵器が存在するのを認められないでしょう。 中国、ロシアは北朝鮮に対して懲罰を加えるつもりですが、朝鮮半島有事だけは絶対に避けようとするでしょう。中国が6000年の歴史の中で培ってきた外交術、朝鮮半島をコントロールする鞭と飴との巧みな使い分けが見物です。 韓国は北朝鮮が核兵器を自国には使用しないという自信があるようです。同じ民族同士の信頼関係を理解することはできませんが、北朝鮮は武力による民族統一の夢を捨ててはいないので、核開発を放置することはできないでしょう。 アメリカは大統領が替わらない限り、北朝鮮に圧力をかけ続けるでしょう。北朝鮮の核開発を許せばイランの核開発も許さざるを得なくなるからです。中東に核保有国ができればアメリカだけではなくヨーロッパ諸国にも脅威になります。 日本は北朝鮮が核保有国になれば、直接的な脅威を受けますが、国際情勢は日本に有利に展開しています。日本は今、行動を起こす時ではありません。非核三原則を掲げながら、潜在的核保有国であることを示唆する程度がよいと思えます。 伝家の宝刀も鞘から抜いてしまえばただの刀にしか過ぎません。核カードを隠しながら、非核三原則を堅持するのが日本外交の進むべき道だと思います。平和憲法は核保有国の戦力の均衡でしか保たれない平和を変える道かも知れません。 日本は北朝鮮に対してアメリカの核の傘の下に入るのが懸命な道です。平和憲法を日米同盟の歯止めとして積極的に利用するべきです。平和憲法を造らせたのはアメリカだからです。日米安保ただ乗り論は日本外交の勝利だったと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006/10/28 08:27:43 PM
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