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カテゴリ:政治
社会保険庁、地方自治体の職員による横領が100件、3億円を超すそうですが、これで総てだと思っている国民はいないでしょう。氷山の一角に過ぎないと思ってるからです。記者会見も居直っているとしか思えませんでした。
公表されたのは1/3に過ぎず、社会保険庁関係で刑事告発されたのは半数のようです。地方自治体関係は不明のようです。公務員の隠蔽体質は一般社会常識からすれば理解不能です。社会問題化したので情報を公開したようです。 総務省の「年金記録問題検証委員会」の作業グループが実態を解明したようですが、社会保険庁には自己改革ができないことを内外に明らかにしました。社会保険庁は外科手術をしなければ、宿痾を取り除くことはできないようです。 厚生労働省の社会保障関係の予算は膨大ですが、社会保険庁に象徴されるような厚労省官僚の無責任体質を根本的に改めなければ、国民は自己負担に応じるわけにはいきません。徴収されたお金が役人の懐を暖めているからです。 コムスンのような民間企業も社会保障費の上前をはねようとしていますが、公務員によるものはさらに許し難い悪行です。年金だから発覚しても退職後だと思ったのでしょう。公務員のモラルハザード、倫理感の欠如は構造的です。 高級官僚には天下りがあり、億単位の収入があるのを見せつけられれば、下級公務員が横領に走るのも無理はないのかも知れませんが、被害者が国民だという視点が欠けています。公務員は公衆に奉仕するから公僕なのです。 横領には直接的な被害者がいないのも原因かも知れませんが、監査体制の不備がそれを助長しています。もし発覚したとしても損害を補填すればお咎めなしという役人の世界の安易な風土、庇い合い体質、隠蔽体質が根底にあります。 公務員改革の第一歩は情報公開の原則を確立することにあります。最近は懲戒処分を受けても個人情報保護を盾にし、個人名を伏せるのが役所の常識になっていますが、個人情報保護法の濫用であり、個人名を公表すべきです。 飲酒運転などの不祥事を含め、内々で済ませてきたのが役人の世界ですが、隠蔽行為は犯罪行為に準じた取り扱いをされて当然です。公務員の不作為も刑事責任を追及される時代ですから不作為の隠蔽行為も懲戒対象にすべきです。 桝添厚労相は情報公開を怠った社会保険庁幹部の不作為の隠蔽行為を厳しく追及すべきです。頂門の一針として現職の厚労相のキャリア、社会保険庁のノンキャリアを懲戒処分にできなければ、国民の不満は一気に爆発するでしょう。 内閣支持率が上がったのは桝添厚労相の社会保険庁改革、厚労相改革に対する期待があるからです。国民は政治家の評論には飽きていますから、結果を出すことを求めているのです。安部内閣に与えられた最後の機会だと思います。 衆参院が捻れを起こしている国会では政治の結果責任が厳しく問われます。自民党の一党独裁が崩れ、官僚は与党を隠れ蓑としては使えなくなりました。参議院は国政調査権を活用し、官僚の腐敗を炙り出し、厳しく追及すべきです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007/09/06 04:48:15 PM
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