気持ちええのう、とつぶやいたが、洗い場でじっとしているのは暇である。今日は、体感コーナーというところで、無理矢理
ミストサウナに押し込まれた。10分でコストが54円ぐらいだそうである。自宅で缶コーヒー一缶分20分で楽しめまっせという営業マンの怪しい誘いに乗ってしまい、ついついのぼせて、ついつい頭まで洗ってしまった。
サウナの故郷、フィンランドでは、割と各家庭にサウナがついているし、ホテルにも地下や最上階にサウナがあったりした。泊めて頂いた一般家庭にも綺麗なサウナがあり、石にお湯をかけて立ち昇る熱気「ロウリュ」に包まれて汗を流した。季節が違ったのでビフィタという白樺の葉で体をビシバシしばきあげることはできなかったが、サウナでは瞑想インスピレーションの場になったというのは嘘で、ただ単純に気持ちよかった。
サウナの発祥地はフィンランドで、約2千年もの昔から人々の日常生活の一部となっていたようです。かって、1日の畑や森の仕事の後、サウナで汗を流し、疲れた身体を癒す唯一の場所でした。開拓者が森を開いて先ず最初に建てるのが、住居を兼ねたサウナであったと云う話しも伝わっています。
サウナについて説明しておくと、サウナという言葉自体、フィンランド語であり、もともと「入浴する」ということと、そのための「建物」という意味がある。それは日本の温泉のように民間医療に重要な役割を果たす場所であり、赤ん坊を産む場所でもあった。また、娘が結婚式の前夜、身を清める場所であり、人が死んだ時も冥土へ旅立つ前に遺体を清めるためにサウナが使われてたという。神聖な場所であった訳だ。
2000年も前から、サウナはもともと魚や肉の燻製を作ったり、穀物を乾燥する目的で建てられ、作業の後,かまどの余熱を利用して、スモークサウナとして活用してきており、現在、熱気浴そのものを目的とした石加熱方法のサウナに変わり、かまど(ストーブ)の熱源も薪や石炭の他に,広く電気が用いられるようになってきている訳だ。
そんな訳ではあるが、まだまだ我が家での家庭用サウナの日は遠そうである。