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テーマ:ニュース(99488)
カテゴリ:環境
忙中閑あり。この日曜日は所属する山岳会恒例のイベントで、近郊の低山へ山菜テンプラお花見ハイク。このところの冷え込みで開花宣言が出た桜も咲き渋り、見頃にはまだ一週間ほど早い感じだったが、ともあれ今年も花見ができてほっとひと息だ。風情など解する方ではないと自認してはいるけれど、桜の季節に心穏やかでいられないのは民族のDNAというものなのかもしれない。 (携帯で撮った写真は露出不足だが登山道で見かけた三分咲。枯れ草の道行きにほのかな彩りを添えていた。)
前回のブログの続報になるが、ボンで始まった国連気候変動枠組み条約の作業部会で、米国政府代表団を率いるスターン気候変動問題担当特使は、「我々は帰ってきた、失われた時間を取り戻したい」と演説、満場割れるような万雷の拍手を受けたそうだ。 こういった演説に接すると、人を動かす言葉の力というものを感じさせられる。これに引き比べ、どうして日本の政治家は…などといった無い物ねだりの嘆息はひとまずおいて、蛇足を承知で解説させてもらえば、「帰ってきた」というのはブッシュ政権による京都議定書離脱からの復帰を、「失われた時間」とはその間に無為に失われたブッシュ政権2期8年の歳月を指す。 また、オバマ政権はこれとほぼ同時進行で28日、温室効果ガスの主要排出国15カ国とEU、さらにCOP15の議長国であるデンマークと国連に対し、「エネルギーと気候に関する主要国フォーラム」(MEF)の開催を呼びかけた。ブッシュ時代にも一字違いのMEMの略称で「主要経済国会合」という怪しげな会合が開かれていたから、それと混合しそうだが、MEMが国連主導の温暖化対策をことごとく妨害してきたブッシュ政権がそれを正当化するための隠れ蓑だったのに対し、オバマ提唱のMEFは国連における協議つまりCOP15の成功に貢献することを目的としている点で、正反対の位置づけの会合といえる。 だからといって、今後、米国主導で温暖化対策が着々と進むなどと思うほど甘い幻想を抱いてはいないが、こうした米国の変化が危機に瀕する世界の未来に差したほのかな光明のひとつであることは確かだ。COP15での決着に向け、失われた8年を取り戻そうとする米国を加えて、世界の交渉は加速し、真剣さの度合いは深まっている。我が「祖国」も、早くその流れに加わってほしいと、ただ切に切に願う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年03月30日 22時33分08秒
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