北条鉄道では午後1時半過ぎまで撮影をしました。この日、気温は、まぎれもなく真夏でしたが、見通しの良さ、空気の清浄感は、夏から秋へと季節が移ろいゆく瞬間を感じさせるものでした。クリアーな空を見ているうちに欲が出てきて、もう少し違う場所へと足を延ばしてみることにしました。
北条鉄道の次に行ったのは、JR加古川線でした。加古川線は、山陽本線の加古川駅と福知山線の谷川駅をほぼ南北に結ぶ線で、その名が示すとおり、加古川と着いたり離れたりしながら走っており、数年前に電化されました。私は電化直前に一度訪れたことがあります。時間的なことを考えて、日本へそ公園駅のまわりで撮影することに決めました。
「日本へそ公園」。この一風変わった名前は、北緯35度と東経135度が交わる地点、すなわち、「日本のおへそ」であることに由来しています。駅から数分のところにある経緯度が交わる場所には石碑が建っています。
日本へそ公園駅は、加古川のすぐそばにあります。そのため、電車と川の流れをからめて写真を撮ることができます。北条から移動してくると、撮影できるのは3時台の上りと4時台の下り、それぞれ1本ずつくらいしかありません。妻も一緒ですので、あまり遅くまで「鉄」の撮影に引っ張りまわすわけにも行きません(あとが恐いですから。笑)。とりあえず上り電車は川の流れを取り入れた構図にしました。というわけで、本日の「思い出の1枚」は、日本へそ公園駅を発車していく加古川線の上り電車です。