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カテゴリ:コミック
先週号でチェーザレがジョヴァンニに対してお金儲けを
して市民を従わせるのは罪ではないかというメディチ家 の本質を問う質問をしていたので、それにジョヴァンニ がどう答えるかとても気になっていました。 ここから先ネタバレあります。 結果から言うとジョヴァンニは見事この質問に答えて無事 学位をもらいました。さすが芸術を愛したジョヴァンニ、 後のレオ10世ならではの答え(この部分は実際こういう ことを言ったという記録が残っているのではなくあくまで もフィクションだと思うが)正直感動して涙ぐみそうにな りました。ジョヴァンニは私は神に美しさを与えられてい ないと謙遜していますが、十分かわいらしくまた威厳があ りました。 そしてアンジェロとチェーザレの会話からチェーザレがその ような質問をした真意も・・・これはアンジェロの想像なの でチェーザレの真意はわからないように書かれていますが。 卒業式が終わった後、丁寧に挨拶するチェーザレに対して ジョヴァンニはそんな堅苦しい挨拶などと言いながらもはっ と気付いて同じように静かに頭を下げる、この2人は個人的 にいくら親しくても人前では身分や立場を気にしなければ ならなくなってしまったのだなと寂しさを感じました。この 卒業式で学生編は終わり、彼らはますます大人として生きて いかなければならないようです。 3周連続の「卒業」で、当時の卒業式の雰囲気などもよくわ かって大満足です。あの時代大学に行くのは選ばれたごく少数 のエリートだけ、でも商業が発達することで少しずつそのエリ ート階級に庶民も入っていったのかもしれません。メディチ家 も貴族ではなく商人でした。レオ10世というと教科書では 贅沢三昧の末三代の教皇が使うお金を一人で使ってしまいそれ が宗教改革を招いたなどと書いてあってあまり印象よくなかっ たのですけど、贅沢な金持ちのおぼっちゃまというだけでなく すごく頭がよくて芸術への関心も深い人だったとあらためて思い ました。 来週号からはジョヴァンニとアンジェロがローマに旅立ち、チェ ザレ達とは別れ別れになりそうです。チェーザレはアンジェロ にローマ時代の遺跡を見るように勧めています。同じ名前の城 とはサンタンジェロのことでしょう。この城についてはいろいろ な逸話をしっているので(教皇の逃げ場所や牢獄にもなっている) 観光気分で楽しく見ることはできないだろうけど、それでもイタ リアに行く機会があったらぜひ中まで入ってみたいと思っていま す。
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