カテゴリ:本
「いずれ日本にはドドッと失業者が増えるという。
円が高くなって、ということは世界的に見て日本人の給料が高くなって、日本の電気代も高くなって、日本の水道代も高くなって、日本でものを生産するともの凄く高い値段の物になるので、東南アジアその他で作った方が遙かに安く生産できるので、日本には工場がどんどんなくなるのだそうだ。 とにかく円高とはそういうものらしい」 上の文は、赤瀬川原平の「私の昭和の終わり史」のなかの「円高ドル安という男」にある一文だ。 いつの時代の文章と思います? なんと、1986年から1987年、つまりバブルの時期に書かれたものである。 なんと、日本という世間は、“失われた20年”の前から、常に“円高”と“空洞化”と叫び続けていたんだな。 確かに、バブルの時代は、物を作るのはバカバカしく、土地転がしや、投機が“ナウい”とされた時期であった。 今、同時に許永中とつるんだとされて石橋産業事件で有罪となった元弁護士田中森一の書いた「闇社会の守護神と呼ばれて 反転」という本も読んでいるんだが、偶然、これもバブル時代が主な舞台となっている。 挨拶に行って20万、お近づきのシルシで1000万などという時代でもあったわけだ。 オイラは、あの時期何をしていたんだろう。恩恵にあずかってなかったのは間違いないが。 そんなこと思い出してもしょうがないが。 赤瀬川原平のその本の中で、もう一つ面白い記述。 「それにしても原辰徳というのは特異な選手になったものだ。 初めはプラスイメージだけの選手だったのに、何か妙なマイナスが肩こりのように増殖している」 さすが、赤瀬川だ。凄い予言者だ^^ さらにもう一つ。 「闇社会の守護神と呼ばれて 反転」という本、最近の検察特捜部のやり方を見事に暴露してくれている。小沢事件や郵政の事件の根っこにあるものがよく分かった。 一読の価値あるな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012.10.04 13:53:51
コメント(0) | コメントを書く |