石油を作る藻の実験
忠武飛龍さんが、 おもしろい記事を紹介してくれました。石油作る藻 仙台市、共同研究着手へ 復興のシンボルにという、一種のバイオ燃料プロジェクトです。 これは、トンデモ科学だという向きもありますが、これは、面白いかもしれません!!テレビにも出たというのに、私が気が付きませんでした。 自然界には、いろんな能力があるもんですが、油を作る力も当然ありますし、燃料を作る力もあります。毎日使っている食用の油なんか、そうですね。植物油です。 しかし、これを、石油の代わりにするのは、難儀なわけです。なぜなら、普通、工業用に使う燃料は、炭化水素と言って、炭素が何個がくっついて、余った「手」に水素をくっつけたやつ。「メタン」とか、「ブタン」とか、化学でやりましたね。あ、今、化学を取らない人が多いんですよね。 ま、それと、植物油のような油脂とは、構造が違うのです。また、アルコールも違います。だから、現状のマシンを動かすためには、炭化水素に変換しなければならないわけです。 または、マシン自体を、油脂を燃料にしても故障しないものに、改造する必要があるわけです。 だから、捨てられた天ぷら油から、バイオ燃料を作りだすプラントが話題になったりそれで動いた車がニュースになるわけです。 ところが、今度発見され、注目されている藻(略称チキチキ)は、最初から、炭化水素を作ってくれるもののようです。ですから、手間が省けて、コストが下がるのです。 しかも、欠点でもあり、長所でもあるのですが、この藻は、光合成をしない。つまり、他の有機物を栄養として、炭化水素を生産してくれるもののようです。 これが、なぜ欠点かと言えば、太陽にさらしておけば、勝手に燃料ができるわけではないということです。 しかし、これは、邪魔ものの有機物がある場合、それを分解してくれながら、燃料をつくるという、一石二鳥にもなるという長所にもなるわけです。 今回、仙台市は、被災した下水処理で、トライしようとしているわけで、これは、その意味で、とっても面白い、ワクワクものだと思います。 この手の藻は、以前から、存在は知られていたのですが、今回、話題になってくるようになったのは、効率が高い藻が見つかったからのようで、それが、ひとつの細胞の仕事の効率がいいのか、または、繁殖能力が高いことを指すのかは、よくわかりません。しかし、東北大学の研究室とうまく連携して、実用化にこぎつけて欲しいものだと思います。 既に、別の種類の藻については、「IHI(石川島播磨)」でも、研究中のようです。そちらは、光合成をするタイプのようです。 本当に、人類の知恵を出せば、石油危機の脅しに、屈しないことも可能だと思いますね。 いやあ、面白いことは、いっぱいありますよ。長生きしなくちゃ。