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カテゴリ:吹奏楽・ブラスバンド
先日県民会館にチケットを買いに行ったとき偶然見つけたコンサート。 「いわて吹奏楽祭2016」という催し物で県内の中高生バンドにゲストを迎えるというもの。 こんなのやっているんだと思って見に行った。 出演は盛岡三高、花巻北高、北陵中、それに山王中、埼玉栄高というプログラム。 終演予定が14時半で始まるのが13時。 県内バンドは長くても20分程度で入れ替えを入れても1時間しかたっていなかったので、とても16半までかかるとは思わなかった。 ところが、ゲストの二つのバンドが持ち時間1時間程度で結局終演は16予定をオーバーしてしまった。 最初はこんな演奏で2000円は高いと思っていたのだが、ゲスト・バンドの出来が良く、最終的には大満足した。 帰るときに昔一緒に演奏していたO君と偶然会い、今回の演奏会が第1回ということが分かった。 最初は盛岡三高。 この時期は1,2年しかいないのでどうかなることかと思ったが、意外にまともな演奏だった。 最初は八木澤教司の手になる国体の委嘱作品。 「ファンファーレ1」と炬火曲「未来を照らす希望の灯をともせ」の2曲。 ファンファーレはともかくとして、炬火曲はあまり面白くなかった。 スネアドラムの刻みが「プライベート・ライアン」の「戦没者への讃歌」を思い出させるような暗い感じで始まるので、祝典という場にふさわしくないように思ったからだ。 ももいろクローバーZの「行くぜっ!怪盗少女」の男1人、女2人の踊りがなかなか切れていて面白かった。 最後の「エル・クンバンチェロ」は十八番というだけあり、振り付けも凝っていて、なかなか見ものだった。 続いては花巻北高。 ここも、そこそこの演奏だったが、音が少し貧弱だった。 「オン・ザ・パーム・アヴェニュー」は初めて聴いたが。 星出尚志の作品でとても楽しかった。 こういう作品を作らせたら日本では真島俊夫か星出尚志だろう。 特にゴージャスなサウンドは星出の独壇場だ。 気になったのは、パーカッションが全員腕まくりをしていたことだ。 ステージではマナーとしてあまりよくない。 誰か注意する人がいなかったのだろうか。 北陵中学はなかなか頑張っていた。 最初のエリクソンの序曲「祝典」は懐かしい曲だったがトランペットがよかった。 2曲目はプログラムにはない行進曲「躍進」。 前回の岩手国体の公式マーチだ。 当時県営陸上競技場で演奏した者として、昔の記憶がよみがえってきて、懐かしかった。 中間部では「岩手県民の歌」が入っていてこれがまた何ともいい。 因みにこの歌の作曲者は中田喜直だそうだ。 昔はテレビなどでもよく聴かれたものだが、最近はとんと聞いたことがない。 テレビで流れるときは気恥ずかしい感じがしたのだが、今は何とも思わなくなた。 むしろ、まったく古臭くなくいい歌だと思う。 こう感じるのも年のせいだろうか。 因みにこの行進曲は岩井直溥の作曲で、いまでも立派に通用する曲だ。 最後は「オーメンズ・オブ・ラブ」で楽しく締めくくられた。 最初のゲストは山王中学校。 50数名のステージで、さすがに全国区だけのことはあった。 音の厚みが前の3校とは段違いで、岩手県だったら高校でもトップクラスだ。 指揮は昔有名だった木内先生の息子さんで、なんでも岩手県内のホールが好きだそうだ。 良いホールが沢山あると絶賛していた。 県民会館も縁があるそうで、秋田南の時に東北大会で「春の祭典」を演奏したそうだ。 40年前と言っていたので、私とほぼ同じ年なのだろう。 あのころは駒沢大の「春の祭典」の演奏が各方面にインパクトを与えていたことを思い出す。 最初の内藤淳一のマーチ「未来へのステップ」は吹奏楽部創部50数年記念に委嘱された作品でなかなかいい作品だった。 中間部には山王中の校歌が挿入されているが、これは木内先生のお父さんが作曲された曲だそうだ。 その後「レ・ミゼラブル」のハイライト、ディズニー・オンパレードと続いた。 「レ・ミゼラブル」の音楽はあまり知らないが、面白くなかった。 映画を見ている分にはいい音楽だと思っていたのだが、音楽だけだとつまらなかったのは意外だった。 次はアクアマリンという音楽ユニットの手になる「COSMOS」。 合唱でも広く歌われているようだが、そこに吹奏楽の伴奏が付いた曲だろう。 個人的にはあまり面白くなかった。 こういう合唱入りの曲は吹奏楽でいくつかあるが、個人的には楽譜に指定されていても演奏者が歌うのではなく本職が歌うべきだと思う。 人数が少なくなるので響きが貧弱になるからだ。 最後に「ルパン3世」のテーマで賑やかに終わった。 アンコールは「ブラボー・ブラス」と「アメージング・グレイス」 ここでも星出作品がいい味出していました。 コンサートの最後は埼玉栄高校。 今回の出演者が114名で二つのバンドに分けて入れ替えていた。 こんなの見たことがない! 新人が入ると150人は下らないという話で、何とも凄い。 コンクールでもいくつかのバンドに別れて参加しているようです。 今回の目玉は「アンソニー・ヴァリエーション」と思っていたらいきなり、最初の一曲目として演奏された。 余裕とまではいかないが、サウンドの透明度は結構高く、楽しめた。 1979年の作曲なので、30年以上前の曲だが、古臭くなく、名曲なのだろう。 「魔法にかけられて」のメドレーまでが最初のバンド。 「ディズニー・メドレー2」からが別のバンドにほとんどが入れ替わった。 「ディズニー・メドレー2」は顧問の宍倉先生の編曲指揮による演奏だったが、編曲のセンスが良くとても楽しめた。 指揮者が変わって、最初の曲は「夜明け」という合唱付きの曲。 旭川商業高校の吹奏楽部員の作詞作曲で、いろいろなところで演奏されているらしい。 ちょっと照れくさい詩だが、若者の心情が素直に吐露されている歌詞で、部員の一人である八幡映美の曲も美しい。 これも宍倉先生がアレンジされて楽譜もリリースされている。 鈴木英史の編曲による「ジャンニ・スキッキ」はこの曲に不案内は私にとっては聞きどころがうまくまとめられていてとても楽しめた。 楽譜のレンタル開始から1カ月で良くまとめたと思う。 この団体の底力が窺えた演奏。 最後は、高昌師の「日が昇るとき」から1,4楽章。 この作曲家らしい生の感情の表出が気に入らないが、いい曲には違いない。 アンコール2曲のあとで出演団体全員?と聴衆が一体となった「花は咲く」の合唱で大団円となった。 初めての試みなので金銭的な面を含め何かと苦労が多かったと思うが、今後も続けてほしい演奏会だった。 いわて吹奏楽祭2016 1.盛岡第三高校 2.花巻北高校 3.北陵中学校 4.秋田市立山王中学校 5.埼玉栄高校 2016年1月30日 岩手県民会館大ホール 2階中1列4番で鑑賞 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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