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June 4, 2012
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今年はエリザベス女王即位60周年式典とオリンピックがダブル開催ですね。そりゃあイギリスは盛り上がることでしょう。さて、今回はイギリスの作家ローズマリー・サトクリフの小説を紹介します。


運命の騎士 岩波少年文庫 / ローズマリ・サトクリフ 【全集・双書】HMV ローソンホットステーション R

『運命の騎士』 ローズマリー・サトクリフ / 岩波書店
Knight's Fee
猪熊葉子訳。

ノルマン人のブリテン征服直後の時代を背景に、
犬飼いの孤児ランダルの数奇な運命を描く。
これまでの作品と大きく異なるのは、主人公が「むしゃくしゃして誰でもいいから蹴飛ばしたいと思っている人に蹴飛ばされるために存在」していた点だ。「ケルトの白馬」こそ、途中で主人公が奴隷となるが、それまでは部族の長の息子だった。著者の他作品「辺境のオオカミ」「ともしびをかかげて」「第九軍団のワシ」「剣の歌」の主人公もしかり。
「王のしるし」と本作の主人公ランダルが、支配される者として登場する。どちらも運命のいたずらによって立場が変わるのだが。

ランダルは、最初から何も望んでいなかった。生きる事以外は。「どこかに自分にふさわしい場所がある。」と考える事さえなかった。きっと何度も期待しては裏切られてきたから、考えるのをやめたのだろう。
しかし、領主の孫ベービスとの間に友情を育み、彼等の住むディーンの領地を愛するようになる。「これこそ自分のいるべき場所」と思える所を見つけ、守りたいと強く願うようになる。守るべきものを持った彼は強くなった。もうぶたれるのを恐れる子供ではなくなっていた。
国王にコネのある貴族を脅迫してのけさえするのだ。
このくだりは少年少女が読むと痛快に思うところではないだろうか。自分とそう年の変わらない少年が、大人をぎゃふんといわせるのだ。
貴族付きの音楽家エルルアン、彼がランダルを託したディーンの貴族ダグイヨン、その孫ベービスの養い親アンクレットら個性的な人々に出会い、愛されてゆくことによって、彼は賢く、勇気ある若者へと見事な成長を遂げる。
この物語には様々な民族が登場する。ランダル自身もサクソン人の母とブリタニー人の父との間に生まれ、アンクレットは古くからイギリスに住む民族である事が占いや医術によって示唆される。エベラードやベービスは王に付き従ってきた征服者ノルマン人の末裔であり、領民はもとからこの土地に住んでいた民族。価値観も、顔形も違っている人々が、ディーンの地で共に暮らす事によって、絆ができる。ディーンは原題である、単なる「Knight's Fee」(騎士の領地)以上の特別な土地-自分の場所-になってゆくのだ、異なる民族の間で。
国王の息子達が、王位を巡って争うのと対照的である。
王族でもない異なる民族の間に生まれたランダルが、今回主人公に据えられた真の理由はこの台詞の中にある。
エベラードのイギリスの未来像の予言
「いつか、ノルマン人もサクソン人もなくなって、ただイギリス人だけがあるようになる」。







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最終更新日  December 16, 2019 12:18:54 AM
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