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テーマ:政治について(19802)
カテゴリ:亜細亜以外
現在、世界人口約63億人のうち、約8億人が慢性的な栄養不足状態に
陥っている、そこでエネルギー不足同様、この食料問題を取り上げたい。 2030年には、世界人口は約80万人を突破し、先進国は横ばいから 減少傾向、対してアジアやアフリカは1.5~2倍近く増加する見込みだ。 世界では「米・小麦・大豆・とうもろこし」などの穀類が、年間総計 20億トン以上生産されているが、これがすべて人間の食料にまわるなら 生産量=消費量となり、人ひとりが生存するのに必要な食料が穀物で150kg とすると、数字上では133億人の食料が確保されていることになる。 ところが、穀類のほとんどは家畜の飼料にまわされ、先進国の食肉用 として消費される割合が高いのが現状である。 その結果、生産地の 国々には食料がまわらず、先進国は飽和状態という奇妙な構造が 生まれているのだ、この偏在を是正することは重要な課題である。 一人当たりの肉類消費量は先進国全体では減少傾向にあるのだが、 中国、ブラジルをはじめとする途上国が消費量を急激に増大し、 その結果、穀物の生産量のアップまで求められており、農業生産3%アップ これが必要なのだが、土壌劣化や異常気象などにより、うまく行っていない。 我が国における供給熱量自給率(カロリーベース)は、2001年度で40%と 1998年から横ばい状態であり、1965年の73%だったものが、1987年に50% 1996年には42%と、減少の一途をたどっている。 この自給率は人口1000万 以上の国では、最低水準となっている。 ここで各国の主要農水産物の 自給率(FAO 2000年)を見てみよう。 ・オーストラリア 279% ・フランス 191% ・カナダ 164% ・アメリカ 133% ・ドイツ 126% ・イギリス 112% ・インド 107% ・ロシア中国 94% ・イタリア 84% ・日本 25% 上記を見て分かるとおり、食料自給率の低下は著しく、甚だ不安である。 原因としていくつか上げれば、農業国から工業国への変遷、国民の食事 そう、洋風化傾向による畜産物・油脂消費の増加だ。 これらの生産に 対応したシステムが十分でなかったために、畜産動物を育成する 飼料穀物や油糧原料は、輸入に頼らざるを得ないこととなったのだ。 また、生産→加工→消費の過程において、もっとも廃棄する割合が 高いのが、おそらく我が国であろう。 まだ食べられる部分の2~3割は 廃棄されいるのが実情のようだ。 しかし、このような数字を見ても 我が国は、食糧難の実感は湧かないかもしれないが、今後、次のような 事態が起こる可能性があるから注意だ。 (1)輸出国における紛争・戦争等で輸送上の途絶が発生した場合 (2)主要輸出国の同時不作による供給削減、あるいは輸入減少 (3)主要輸出国との外交関係悪化、政策的・外交的輸入制限を受けた場合 (4)世界人口と食糧生産との長期的不均衡により、食料供給が制限された場合 万が一、アメリカ・中国が同時に不作となったら、世界の食糧供給は パンクする、また戦争による難民発生や原発汚染など、可能性は低い もののゼロとはいえない、短期的ならともかく、長期的となった場合の リスクを考えると、自給率を高水準に保つことは、とても大切なことだと わかるだろう。 最後に、いくつか資料も提示しておく、すべてFAOからの抜粋。 「日本の主要品目別自給率 2000年」 米95% 小麦11% 豆類7% 野菜82% 果実44% 肉類52% 鶏卵95% 乳製品68% 魚貝類62% 砂糖類29% 「主要国の農産物輸入量 2000年」 日本394億ドル ドイツ182億ドル ロシア111億ドル 英国97億ドル イタリア90億ドル *ちなみに「食糧=主食物」「食料=単なる一般的な食物」である。 ↑ ↑ 輸入に頼る食料、餌を与えられている家畜のような屈辱を感じます 「食糧が大変だ」は面白い視点で書かれています、以下、本の説明 …日本の食糧自給率は40%です。この状態で輸入がストップしたら、 雪深い上越市の冬の食糧はどうなるのでしょう。その答を知るには 実験してみるのが一番。5年生たちは冬の4ヵ月(120日)に食べる お米や野菜を作って蓄え、11月のある一日を、その120分の1だけで すごしてみることにしました。3食分の食糧はたった168キロカロリー。 さあ、無事に乗り切れるでしょうか。 【目次】 雪の町・高田/食糧作りの計画/初めての田植え/山羊の赤ちゃん/ ジャガイモ掘り/実りの秋がきた/大手子どもまつり/“その日”が 目の前に/“食糧・その日”突入/気持ちが悪いよう/「私」ができること /成果を一冊の本に 一 夢 庵 風 流 日 記 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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