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2010.10.13
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テーマ:ニュース(99486)
チリの鉱山救出大作戦、今日の毎日新聞夕刊は一面トップの大見出しです。かつて、チリがこれほどニュースの中心になったことがあるでしょうか。ピノチェトのクーデターの時だって、当時の日本ではそこまで大ニュースとしては扱われなかったと思います。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101013-00000016-cnn-int
ボリビア人作業員含む7人を救出 チリ鉱山
チリ北部コピアポ近郊のサンホセ鉱山では、落盤事故で地下に閉じ込められていた作業員33人の救出作業が順調に進んでいる。現地時間13日早朝(日本時間同日午後)までに、唯一のボリビア人作業員を含む6人が、救出用カプセル「フェニックス」で無事地上に帰還した。
ボリビア人のカルロス・ママニさん(23)は4番手として、カプセルから地上に降り立った。現場で待ち受けた一群のボリビア国旗に迎えられ、69日ぶりに触れる地面にひざまずいて、Tシャツに描かれたチリ国旗風のデザインを指し示した。故郷ボリビアではテレビの前にくぎ付けとなっていた家族らが立ち上がり、手をたたいて喜び合った。ママニさんはピニェラ大統領と抱擁を交わした後、健康診断のため担架で運ばれた。
一方、2番手のマリオ・セプルベダさん(40)は健康診断後、家族との再会を果たした。救出チームの仕事ぶりをたたえる一方、チリの労働条件について「従来通りではいけない。多くの変革が必要だ」と訴えた。
5番目に救出されたのは最年少のジミー・サンチェスさん(18)。母親の手料理が恋しいと話していた。1カ月前に誕生した娘とはまだ対面していない。また、6番目にオスマン・アラヤさん(30)が救出された。アラヤさんは4児の父。7番目に救出されたホセ・オヘダさんは糖尿病を患っている。
救出作業は夜明けから日中を通して続く見通し。最初の5人には体力や技術的ノウハウのある作業員が選ばれたのに対し、続く5人は糖尿病や肺疾患など、健康に不安のあるグループとなる。最後の33人目には、当直長のルイス・アルベルト・イリバレンさん(54)が立候補している。
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33人の中にボリビア人が入っていることは知りませんでした。
チリとボリビアというのは、領土問題があってあまり仲が良くありません。というか、すごく仲が悪いと言った方が正しい。何しろ正式の国交がありません。(もっとも、実際には大使館がないだけで、領事館はあり、両国の間を定期便の飛行機も飛んでいます)ボリビアとチリの関係は、多分日韓関係と似たところがあります。ボリビアは、今から130年前に起こったペルー・ボリビア連合対チリの「太平洋戦争」に敗れて以来今に至るまで、ずっと「海を返せ」と主張し続け、内陸国なのに「海軍」を設けています。だいたいにおいて、ボリビア人が一番嫌いな国はチリと相場が決まっています。もちろん、アンケート調査をやったわけじゃないですけれどね。
ま、どこの国でも、領土問題の遺恨は尾を引くものです。
数年前に、ボリビアの民族楽器チャランゴを巡って、ボリビアのナショナリズムが噴出する騒動もありました(※)。

でも、その一方で、多くのボリビア人がチリ(だけに限りませんけれど)に出稼ぎに行っていることもまた事実です。今回救出されたこの人は、名前から見て明らかに先住民(おそらくアイマラ族)です。今のペルーやボリビアで、堂々と先住民系の名字を名乗っている人はそう多くはありません。ボリビア大統領エボ・モラレスもケチュア族の生まれですが、その名字はスペイン系です。先住民系の名字でも、それをスペイン風に変えて名乗っている例もあります。(キスペ→キスベルトなど)
結局は、こういう事故で犠牲になるのは貧しい人たちばかり、と言うことになってしまうんだということを痛感しますね。幸いなことに、今回は「犠牲」にならずに済みましたけど。

ついでにもう一つ。
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20101013-OYT1T01098.htm
生還、待ち構える商戦…映画化・独占会見…
生還を果たしたサンホセ鉱山の作業員たちを待ちかまえているのは英雄物語の映画化? 有名人への道? それとも――。
「地下からの生還」を巡って、映画化の話が持ち上がるなど、早くも“地上戦”が始まっている。
英国のメディアなどによると、今回の救出劇に関して、独占インタビューの依頼のほか、「映画にしたい」という申し出が殺到しているという。
世界中の人々がひきつけられた「奇跡の生還」は映画の題材にはうってつけ。しかし、閉じこめられた作業員の一人ヨニー・バリオスさん(50)は、地上へ送った手紙で、「今のところ申し出を受けるつもりはない」とした上で、作業員らの体験をまとめた本を出版する意向を示している。
作業員33人のうち27人はこれまでに、地上の弁護士を通じて、サンホセ鉱山の経営会社を相手取り、損害賠償を求める訴えも起こしている。彼らは財団を作り、得られる様々な収益を共有する考えだとも報じられている。
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世間がこういう出来事に感動するのは当然として、忘れ去るのも早いです。この記事を見た瞬間、思い出してしまったのは、硫黄島を巡る攻防を描いたクリント・イーストウッド監督の「父親たちの星条旗」。硫黄島の攻防の焦点となったすり鉢山の戦いで、山頂に星条旗を掲げた6人の海兵隊員たちは、一躍スターになったのですが、忘れ去られるのも早くて、いずれもその後の人生はあまり恵まれたものではなかったようです。特に、先住民出身の兵士アイラ・ヘイズの最後は悲惨でした。
今回救出された鉱夫たちも、その多くはまだまだ若く、これから長い人生が続くはずです。せめて今後の人生は幸あれ、と願いたいところです。

※ボリビア対チリのチャランゴ騒動
2006年、アイルランドのロックグループU2がチリ公演を行った際に、当時のチリ大統領リカルド・ラゴスが彼らを大統領官邸に招待してチャランゴをプレゼントするという出来事がありました。そのことが報じられたとたんに、ボリビアのマスコミが大騒ぎになりました。チャランゴはボリビアの民族楽器である、それを、チリの大統領が、自国の民族楽器であるかのようにして、外国のスーパースターに贈呈するとはけしからぬ、というわけです。
その直後にリカルド・ラゴスは大統領を退任し、後任のミシェル・バチェレの就任式にボリビア大統領エボ・モラレスが参列しました。その際、一連の騒動を踏まえて、彼はチャランゴを持参してバチェレにプレゼントして見せたのです。ただ、彼は騒動を大きくするつもりはなかったので、非公式の場で特に何も説明せずに、サッと渡してしまいした。そうしたら、ボリビアのマスコミがまたまた怒った。「何故きちんと抗議しない」「チリに対して弱腰だ」というのです。まるでどこかの国で聞いたことがあるようなお話。(詳細はこちらを参照ください)





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最終更新日  2010.10.13 22:45:50
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