「最近、斎藤先生と仲良いな。」
稽古を終えて部屋に戻ると、そう言って英人は本から顔を上げた。
「そう?」
「さっきお前先生に抱きついてただろ。」
「あれは感謝の抱擁だよ。もしかしてお前、嫉妬してるぅ?」
鈴はそう言って英人に抱きついた。
「嫉妬なんかしてるか。離れろ、本が読めないだろ。」
「本よりもお前の顔が見たいよ。」
鈴は英人の唇を塞いだ。
不意打ちだ。
英人は顔を赤らめた。
「あっ、照れてる英人の顔、初めて見たぁ~」
そう言って鈴はキャッキャッと笑った。
「・・お前酔ってるのか?」
「酔ってなんかないよぉ~」
鈴は英人を畳の上に押し倒し、英人の袴の紐を解き始めた。
「おい、離れろっ!」
「ヤ~ダッ!」
鈴は強引に英人を抱いた。
「お前・・何か変だぞ、今日は。」
英人はそう言って鈴を見た。
「変じゃないもん、変じゃないも~んv」
鈴はそう言っていびきをかいて眠り始めた。
「やっぱり変だ・・」
にほんブログ村