ダニエル書5章より
ダニエル書5章よりダニエル書は、全12章です。前半1章から6章は、歴史的な物語。後半7章から12章は、黙示的な預言です。ダニエル書5章には、大国バビロンの終焉、ベルシャザル王の裁きがあります。大国バビロンは、ネブカデネザル一世が亡くなり、その子ネブカデネザル二世が王として、42年間治めました。この二世によりダニエルは捕囚されて、異国の地において彼に仕えました。ネブカデネザル二世の後は、その息子が後を継ぎますが暗殺され、その娘婿と子が継ぎますが暗殺され、結局もう一人の娘婿が親子二人で国を治めます。その娘婿は、他国にて外遊。バビロンは、ネブカデネザル二世の孫であるベルシャザルが治めます。その二世の孫は、やりたい放題の宴会好きだったのです。神の指により、メネメネテケル、ウパルシンの文字が壁に現れても、ベルシャザルはダニエルのことを知りません。しかしネブカデネザル二世の娘であった、ベルシャザル王の母は、ダニエルのことを覚えていました。故にこの文字を、賢者ダニエルが解き明かすのです。メネメネは測られ測られ、テケルはシケル(硬貨の単位)。ウパルシンは、接続詞のウと、分たれる(パルス、ペレス)という意味です。汝の命、今宵限り。ネブカデネザル二世の孫であったベルシャザル王は、ダニエルの預言通りに暗殺され、大国バビロンは終焉を迎えます。後にメデアのダリヨス王が、覇権を握ります。賢者ダニエルも、メデアとペルシャの王に仕えることになります。いよいよBC538年の、ペルシャのクロス王による、捕囚解放が近づきます。以下、1分de聖書を引用しています。(篠原利治)おはようございます。今日はダニエル書5章「指の文字」です。しかし私は、その文字を王のために読み、その意味を告げましょう。:ダニエル書5章17節◆要約ベルシャツァル王は大宴会を催し、父ネブカドネツァルがエルサレムの宮から持ち出した器を持って来させ、皆でその器でぶどう酒を飲みながら、金、銀、青銅、鉄、木、石の神々を賛美した。ちょうどそのとき、人間の手の指が現れ、王の宮殿の塗り壁に何かを書き始めた。すると、王の顔色が変わり、それに膝はがたがた震えた。王は呪文師、カルデア人、占星術師たちにその意味を解かせようとしたが、彼らは、その文字を読むことも、意味を告げることもできなかった。王母の勧めでダニエルを召した王は、ダニエルに言った。「私の父がユダから連れて来たダニエルとはおまえのことか。おまえのうちには神々の霊が宿り、おまえの打ち合わせちに、すぐれた知恵があることがわかったと聞いている。もしおまえが、その文字を読み、その意味を示すことができたら、紫の衣を着せて首に金の鎖をかけ、この国の第三の権力を持たせよう。」するとダニエルは答えて言った。「贈り物は取っておき、報酬はほかの人にお与えください。しかし私は、その文字を王のために読み、その意味を告げましょう。王よ。あなたの父上ネブカドネツァルは高ぶり、その王座から引きずり降ろされ、栄光を取り上げられました。あなたはこれらをすべて知っていながら、心を低くしませんでした。それどころか、見ることも聞くこともできない神々を賛美しました。その書かれた文字は『メネ、メネ、テケル、ウ・パルシン』。神はあなたの治世を終わらせ、あなたは量り足りず、あなたの国が分割され、メディヤとペルシアに与えられるということです。」その夜、カルデア人の王ベルシャツァルは殺され、メディヤ人ダレイオスが、およそ62歳でその国を受け継いだ。(岡崎道成)