ナホム書1章より
ナホム書1章を読んで思うこと。それは、「エルコシびと、ナホムの幻の書」について。
ナホム書は、ニネベに対する裁きの預言が書かれてます。しかし本格的な裁きは、2章から始まります。
この1章には、ナホム(「主の慰め」の意味)の神が、どのような神なのか、いかなる神なのかが、語られています。
ニネベについての託宣。エルコシびとナホムの幻の書。主はねたみ、かつあだを報いる神、主はあだを報いる者、また憤る者、主はおのがあだに報復し、おのが敵に対して憤りをいだく。主は怒ることおそく、力強き者、主は罰すべき者を決してゆるされない者、主の道はつむじ風と大風の中にあり、雲はその足のちりである。(ナホム書1:1〜3)
ナホム書が書かれたのは、BC663〜612の間です。南ユダの王列伝、ウジヤ、ヨタム、アハズ、ヒゼキヤ、マナセ、アモン、ヨシヤを思い出しましょう。
詳しく言えば、南王国ユダのマナセ王の治世後半にあたります(歴代志下33:11〜16)。
マナセは51年間、南王国ユダの最悪王として君臨します。それは、親アッスリヤの政策を取り、神に背く政治をしたからです。
このアッスリヤ、ニネベは、やがて滅びます。預言者ナホムが語った通りです。
その後、エレミヤの指導により、南王国ユダの最善王ヨシヤは、反アッスリヤ政策を取りました。
「ユダよ、あなたの祭を行い、あなたの誓願をはたせ」(ナホム書1:15)という言葉は、ヨシヤ王が見事に果たしました。
最善王ヨシヤは、ユダの人々を集めて、律法の書(申命記)を読み聞かせ、再び選民が神の契約の言葉に立つように、聖書信仰によって宗教改革を起こしたのです。ここに、ナホム書の影響もあるのです。
見よ、良きおとずれを伝える者の足は山の上にある。彼は平安を宣べている。ユダよ、あなたの祭を行い、あなたの誓願をはたせ。よこしまな者は重ねて、あなたに向かって攻めてこないからである。彼は全く断たれる。(ナホム書1:15)
つかわされなくては、どうして宣べ伝えることがあろうか。「ああ、麗しいかな、良きおとずれを告げる者の足は」と書いてあるとおりである。しかし、すべての人が福音に聞き従ったのではない。イザヤは、「主よ、だれがわたしたちから聞いたことを信じましたか」と言っている。したがって、信仰は聞くことによるのであり、聞くことはキリストの言葉から来るのである。(ローマ書10:15〜17)