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カテゴリ:特撮映画
タイトルに大戦争とつく特撮邦画には『宇宙大戦争』(1959年・東宝)『世界大戦争』(1961年・東宝)『怪獣大戦争』(1965年・東宝)『海底大戦争』(1966年・東映)『妖怪大戦争』(1968年・大映)『昆虫大戦争』(1968年・松竹)そして『惑星大戦争』(1977年・東宝)などがあります。
現実の戦争はあってはならないことですが、ことSF・ファンタジーの空想世界に限定すると、不謹慎なようですが「大戦争」という言葉になんだか心躍るのです。 同じように「決戦」とか「決闘」という言葉も男心をくすぐるようです。 ただ、スポーツとしての格闘技には女性ファンも多いと聞きますので、闘争本能は本来人類のDNAの中に組み込まれているものなのでしょう。 さて、『宇宙大戦争』(1959年・東宝)ですが、あらためて説明するまでもありませんが、宇宙人の侵略をテーマにして人類と遊星人ナタールとの攻防を描いた宇宙物です。 『地球防衛軍』では、ミステリアンが地球に侵略してきて、地球を舞台にした攻防戦が展開されましたが、『宇宙大戦争』では物語の半分程度は地球を飛び出して身近な(?)月世界が舞台となります。 今でこそディテールに凝った宇宙艇の造形は当たり前になりましたが、当時としてはシンプルなスピップ号でもわくわくしてしまいました。 月世界に着陸しているスピップ号の勇姿は実に美しい。 もともとミニチュア好きな私にはほれぼれとするシーンです。 また、後半の地球での円盤と地球側の一大空中戦も当時の子供には格好良く思えました。 冷戦砲で、都市が舞い上がるクライマックスシーンは迫力のある名シーンです。 都市破壊は、特撮作品の見せ場のひとつですね。 物語の内容は素直なストーリー運びで、ラストも少し物足りなさを感じますが、本格宇宙戦を描いた作品として私の好きな作品のひとつです。 しかし、地球側は熱戦砲という武器はあるものの、敵ナタール人には冷戦砲や地球まで空飛ぶ円盤で侵攻してくる科学力があるので、地球側は圧倒的に不利のように思います。 勝利の陰には敵のロボットにされた土屋嘉男氏が扮する岩村が目覚めて自分を犠牲にして決死の援護があったからなのかもしれません。 なお、劇中で安西郷子さんが扮する白石江津子がナタールのスパイにされたアーメッド教授のことを「アーメッド博士・・・」と呼んでいます。 それを土屋嘉男氏が扮する岩村が、「アーメッド教授が?」と、さりげなく言い直しているのが印象的でした。 出演: 池部良, 安西郷子 製作:田中友幸 特撮監督:円谷英二 監督:本多猪四郎 原作:丘美丈二郎 脚本:関沢新一 音楽:伊福部昭 コンセプトデザイン:小松崎茂 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008/05/22 11:20:38 PM
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