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カテゴリ:邦画(08)
緒方拳が亡くなった。あまりにも突然の死にしばし呆然とする。日本映画界は後もうしばらくしてやっとこの名優の喪失の意味を知ることになるのかもしれない。
最近の映画では、なんといっても去年マイ邦画ベストワンだった「長い散歩」が思い出される。誠実だけど、コミニュケーション下手だった男が人生の落とし前をつけるように一人の女の子に相対する。 ほかには「蝉しぐれ」で、主人公の一生を決めた「父親の最期」を静かに強く演じ、「隠し剣鬼の爪」では飄々とした悪役をふらふらと演じた。 「ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌 」が映画の遺作になるのだろうか。こんなことなら映画館で見ておくべきだった。名優のぬらりひょんと言う悪役を。 過去の作品では「大誘拐 RAINBOW KIDS(1991) 」「女衒(1987) 」「北斎漫画(1981) 」などが思い出される。 そしてなんといっても「復讐するは我にあり(1979) 」だ。大学一年生のとき、映画館で見た。なんの話なのかは実はよくわからなかった。ただ男の「実存」に圧倒されたような気がする。連続殺人鬼なのだが、一方では(当たり前だが)「人間」なのだ。そういう映画を若いときに見ることが出来たのは幸せだった。 ご冥福を祈ります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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