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カテゴリ:PC『G線上の魔王』
『G線上の魔王』
ヴァイオリン感想 最終回 皆さん、こんばんは。 『G線上の魔王』が完了しましたので、ご報告します。 本作は、登場人物達が「自らの心に潜む魔王」と戦い、勝ったり負けたりする話です。 …簡単に言えば駄目人間が勇気を持って問題と向き合い、立派になっていく話ですね。 残酷なまでに少女達の醜悪な面を描写している点で、極めて『車輪』的です。 少なくとも、ハルの章以外では。 まあ、俺はそのハルシナリオを最も気に入っているわけですが、 これ、どっちかと言うと京介シナリオですよね。 京介は極道だし、色々と陰湿だし、ギャグは常に半スベリだし、 気に入らない所もたくさん有りましたが、 最後は彼なりのやり方でビシっと決めてくれました。 『悪』には、こういう解釈もあるのだと。 ハルと、あと椿姫の章で京介が身を以って示した悪は、特に強烈に心に残っています。 やはり、時代はダークヒーローなのか…。 彼が如何にして氷河の道を歩き続け、 その果てにどんな形での春の訪れを迎えるのか。 その劇的な道筋こそ、『G線上の魔王』最大の見所であることは間違い無いでしょう。 あと、シナリオ以外に言及するとすれば、音楽ですかね。 素晴らしい曲が非常に多かった……って、そりゃ当たり前ですよね、 有名なクラシックのアレンジばかりですから。 と言いつつ、俺が好きな曲は基本的に『魔王』のオリジナルだったりします。 例えば、主題歌『Answer』、そのアレンジの『男の花道』『愛した女』『道は氷河なり』。 曲が掛かった場面が明確に思い出せる『さようなら』。 挿入歌『Close Your Eyes』は聞くだけで感動の余り脳の芯が痺れてきますし、 エンディングの『雪の羽 時の風』も素晴らしい。 これはクラシックが元ですけど『再会の日』なんかも非常に良いですね。 本当に、素晴らしい音楽ばかりです。 今、曲を聴きながら記事を書いているのですが、 やべ、何か目頭が熱く…、 すみません、キメーっすよね、自分…。 とにかく…、 『G線上の魔王』は大変癖が強い作品でありました。 一筋縄ではいかないですよ…。 何故なら、このゲームにおいて我々が直面するのは、 犯罪者の「魔王」などでは無く、もっと恐ろしい…、 人の純粋な欲望や感情の塊みたいなモノなのですから。 愛すらも内包する、根の深い悪。 それを鮮烈に見せ付けた『魔王』は、 確かに『命をかけた純愛』と謳われるに相応しい作品でした。 ……。 「G線上の悪魔」は敗走し、物語は一応の終息を見ました。 この続きを望むのは、野暮ってものでしょうかね…。 …大人しくハルに萌えておきましょうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.06.07 09:19:51
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