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カテゴリ:PC『星空のメモリア』
『星空のメモリア』感想 第五回
衣鈴ルート、クリアー。 と思わず言ってしまいたくなるくらいに感動的な衣鈴のエピソード。 恐らく、まだ共通部分のはずである。 なんという凄まじいポテンシャルを秘めたゲームなんだ…。 ※以下、ネタバレ注意
前回のあらすじ。 衣鈴かメア、どっちかを天クルに引き入れなければ未来は無い。
【7月18日】 テスト期間中なのに、勧誘を頑張る天クル一同。 そこに飛鳥が、校舎内での“死神少女”目撃談を持ってくる。 「背が低くて長い棒を担いでいた。確実なのはそのふたつだけだな」 ……衣鈴、噂になってるぞ。
夜、展望台でメアに会う。 「メアは、ヒバリ校に行ったことあるか?」 「行ったことはないけど」 それだけ聞いて、さっさと帰ろうとする洋。 メアは寂しそうだ…。
洋は確信を持って学園の屋上に向かう。 そこでは衣鈴が、一人で天体観測をしていた。 「私の好きな星空は見えないんです」 「今はもう、あの星空は見えない……。望遠鏡を覗けば過去の星空が見えるって、教えてもらったのに。想い出の星空が見えるって聞いたのに。なのに、決して見えることはない。私の好きな星空だけは、見ることが出来ないんです」 いつになく饒舌な衣鈴。 洋は約束を取り付ける。 「俺が蒼さんの願いを叶えるから、蒼さんも俺の願いを叶えてくれ」 私の願いがわかるはずない、と言う衣鈴。 「俺は不可能を可能にする男なんだ」 「……ダサ」 フラガさんに謝れ。 ともかく、契約成立。 「ここから見ることができない星空」というキーワードで、俺には既に衣鈴の望みがわかった気になっている。
【7月19日】 明日歩に宇宙科学館の情報を聞く洋。 「宇宙科学館かあ。懐かしいな~。今はもうなくなっちゃって寂しいんだけどね」 マジで? プラネタリウムが無かったら、衣鈴の望みを叶えるの無理だわ…。 とりあえず、岡泉先輩に詳しい話を聞く。 彼はかつて科学館の「天文クラブ」に所属して、閉館反対のデモなどを行っていたらしい…。 「天文クラブの仲間で、同姓同名の子がいたよ。珍しい名前だと思っていたけど、案外多いんだなあ」 衣鈴もそこにいたようだ。 鋭いこさめさんは洋の話を聞き、衣鈴の願いに当たりをつけた。 「蒼さんの望む星空は、そもそもわたしたちの頭上に広がっている星空ではないんです」 それが、衣鈴が科学館の設備を必要としていた原因にもなっている。 「じゃあ蒼さんを勧誘するために、あたしたちで作ろっか」 「自作のプラネタリウムを!」 ビンゴ。 衣鈴に、地球の裏側を見せてやろう。
深夜、学園の屋上で天体観測をしている衣鈴。 洋は、彼女に「明日の朝早く屋上に来てくれ」と伝える。 「今夜は、どの星を見ていたんだ?」 「……わかりません。ただ、適当に見上げていただけですから」 鍵を閉め、さっさと帰ってしまう衣鈴についていく洋。 「望遠鏡、持とうか?」 「……結構です」 「家まで送ろうか?」 「……どうせ帰り道は一緒だと思いますけど、結構です」 「屋上のカギ、なんで持ってるんだ?」 「あなたには関係ありません」 洋が千波になったみたいだ。 このやり方で、本当に衣鈴と友達になれるんだろうか。 「明日、忘れずに屋上に来てくれるとうれしい」 「……行きませんから」 衣鈴が家に入ったのを見届けて、屋上に戻る洋。 洋が衣鈴の気を引いた隙に、屋上に忍び込んでいた明日歩が、衣鈴が鍵を閉めた後に再びドアを開錠し、天クルメンバーを招き入れる。 …本気でプラネタリウムを一晩で作る気かい。
部屋にこもり、“自己成就”のために占いを続ける衣鈴の独白。 科学館が閉館し、“想い出の星空”が見えなくなった後、衣鈴は失意に陥り全てを拒絶した。 家族と洋と千波以外の人間は、衣鈴の毒舌に辟易し、去っていった。 「……まったく」 望遠鏡と、屋上のカギは、科学館の館長から貰ったもの。 「これを使えば想い出の星空が見える」と告げられた衣鈴は、それが有り得ないことだと知りつつも、今でも捨てられないでいる。
【7月20日】 翌日、屋上に衣鈴が現れる。 そこにあるのは、洋達が徹夜で仕上げた、ダンボール製の粗末なプラネタリウム。 「まさか、夜の間に作ってたんですか?」 「そうなるな」 「寝てないんですか……?」 「そうなるな」 「わ、私ひとりのために……?」 両手を胸の前で合わせ、驚きと戸惑いの表情を初めて見せる衣鈴。 かわいいいいいいいよおおおおおおおおお!!!!
「何度言わせるんだ?俺は、不可能を可能にする男なんだ」 「ダサいです」 呆れた顔もかわいい。 驚いているせいで、一気に表情が豊かになったな。 「こっちはいつでも準備オッケーだよ」 「コンビニで買った氷を入れておいたので、涼しいんじゃないかと思います」 「小河坂クン、あとは任せたよ」 力尽きる部長。 ちなみに、今はテスト期間の真っ最中である。 「それじゃあ蒼さん。蒼さんが見たいと望む星空を教えてくれ」 「南天の星空を見せてください」 「その願い、叶えるよ」 同時に、広がる星空。 粗末なボゥルの投影機、突貫工事のダンボール製ドームだが、しっかりと南天の星空を映し出した。 「私の想い出にある、星空……」 「私の大好きな、星空……」 「もう、見ることはないと思っていたのに……」 洋の解説を聞きながら、静かに涙を流す衣鈴。 ……貰い泣きしそうになる俺。
衣鈴の想い出の星空は、南天の空。 地球の裏側に、衣鈴は何を残して来たのだろうか。
【7月23日】 勉強不足の小河坂くん、赤点を取得。 明日歩と共に補習の道へ。 「お兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃーーんっ!!蒼ちゃんが天クル入ってあげるってっ、その代わりまたプラネタリウム見せて欲しいってっ、入部届け渡してくれって頼まれたから持ってきたよ!」 天クル存続決定。 おめでとう、おめでとう。ありがとう。 「せっかく、部外者も部活に参加できる案を通してあげたっていうのに」 いやいや、それはそれで。 これからメアを勧誘するんだから。
夜、展望台。 長いこと会いに来なかったので、メアはいじけている…。 「俺と一緒に、また望遠鏡を覗かないか?」 逡巡するメア。 「死神は……死神は、雲雀ヶ崎の星空が、好きだから……」 「だから、ちょっとくらいなら、あなたたちのそばにいても、いいかなって……あなたのそばに、いてもいいかなって……」 「一緒に望遠鏡、覗いてあげてもいいかなって……万華鏡の光を、眺めるのも、いいかなって」 「だってわたし、まだ万華鏡、見たことないんだから」 おずおずと手を伸ばし、入部届けを渡した。 よし、新入部員二人目ゲット。
【7月24日】 夏休みに入り、明日歩と補習を受ける。 その後、一旦別れて歩いていると、路上にて謎の女性発見。 「たく……いいかげんこのポンコツにもうんざりね。近くにバイク屋もないし、最悪だわ……」 タイヤがパンクでもしたか……洋は手伝いを申し出る。 「助かるわ。じゃあ後ろから押してくれる?」 そして隣町の神社までバイクを押すことになるコガヨウ。 ……どうしてこうなった。 神社の名前は「星天宮」。 巫女さんが一人、打ち水をしている…。 「……なっ」 こももやん。 こんなとこで何してんの…。
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Last updated
2010.01.28 03:23:12
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