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カテゴリ:大連うまいもの探検隊
最近の東京は、結構、寒くなってきました。
室内も寒いので、朝晩は暖房をつけるようになりましたが、それでも毎晩、娘(4歳)の「おねしょ」に悩まされています。これまで、夜のトイレは一人で行けていたのに、最近は寒くて膀胱が緩むのか、あるいは尿意を感じても寒くて起きられないのか、毎晩のように、布団や毛布を濡らされています。 親の立場からいえば、今の季節は布団も乾きにくいので、毎晩のおねしょは勘弁して欲しいんですが、子供が相手だから、仕方ないですよね。 かくいう私は、寒い天気が好きです。 最近は、朝の通勤時に、自宅から3km余り離れた新木場駅まで、自転車で行ったりします。朝、外気温が摂氏8度くらいの時、自転車に乗ると、全身がピシッと引き締まるような冷気に包まれて、とても気持ちいいんですね。 あわよくば、あと3度くらい、気温が下がって、摂氏5度くらいになってくれると、私にとっては、丁度良い塩梅になります。 ここ、東京ベイエリアの冬は、生ぬるい。私はそう感じます。 都市気候と、地球温暖化の影響もあるのでしょうが、この地は12月、1月になっても、滅多に氷点下にならない。雪も滅多に降らない。冬の通勤も、たいてい、厚手のスーツ上下だけで事足りてしまう。コートが要る日は、あまりない。 私は、東京郊外の、ちょっと内陸にある柏で育ちました。そこは東京都心より、冬場は2~3度寒くなる地域。加えて、私の子供時代は、今より少し寒かった・・・。 朝、友達とランニングしに、5時半くらいに起きて外に出ると、外気温は氷点下3度くらいで、肌を刺すような北風の吹く日が、珍しくありませんでした。 そんな寒空のなかを、薄着で走ってきた私ですが、それでも、数年前、中国・大連で冬を越した時は、さすがに寒さがこたえました。 大連では、一年のうち4ヶ月(12~3月)は、氷点下になる気候。だいたい、朝の最低気温は平均して氷点下7~8度(寒い日は氷点下10度以下)、昼場も0度いくかいかないか・・・そんな日々が、3~4ヶ月続きます。 大連の1月の平均気温は、日本でいえば、東京や大阪より約10度低く、本州で一番寒い県庁所在地である盛岡より約2度低く、北海道の札幌とほぼ同じ。もっとも、札幌や盛岡と違って、雪が滅多に降らない分、過ごしやすいかもしれませんが、その代わり、大連は海辺にあり、いつも風が強い。氷点下10度でかつ強風というのは、つらいです。 大連で、冬場に会社に出勤する時は、必ずモモヒキを履いて、厚手のスーツにコート、マフラー、毛皮の手袋と、かなり重装備をしなくてはいけません。東京で使うような薄手の手袋は駄目、すぐ凍傷になります。あと、路面が凍ってツルツル滑る時は、ブーツも必需品です。 大連は北海道や朝鮮半島と同じく、住宅は完全に寒冷地仕様になっており、セントラルヒーティング完備なので、冬の室内は半袖で過ごせるほど暖かい。冬場、友人の家に行く時などは、外ではパンパンに着膨れするのに、室内では全部脱いでシャツ、短パン姿になるので、いつも着替えしているような感じでした。 そんな北国生活も、慣れてみれば何てことありませんでした。東京と大連の温度差は10度(柏と比べると8度の差)、この程度の差であれば、人間、何とか適応してしまうようです。 ところが、南国で育った妻にしてみれば、大連の寒さは耐えがたかったそうです。 妻が生まれたのは、台湾。育ったのは、オーストラリア熱帯の街・ケアンズ。それらの地域と大連の、最寒月の気温を比べると、その差は優に20度を超えます。 人間、10度の気温差は何とか適応できても、20度の差は、さすがに身体に無理を強いるのかもしれません。 そんな妻も、寒い寒いと言いながらも、東京の冬には、なんとか適応しています。実際、台北と東京の、1月の平均気温差は11度。なんとか適応可能なレンジに収まっているのでしょう。 台湾出身で、中国大陸に住んでいる者は100万人を数えるそうですが、その多くは、上海か、それより南に住んでいるそうです。上海の場合、冬の気温は東京とほとんど同じですから、適応できるのでしょう。 逆に北京や大連など、中国大陸北方の都市に定住している台湾人は、かなり少ないようです。いくら大都市でも、冬が寒すぎるのでしょうね。 一方、日本人は、大連にはたくさん住んでいます。日本のなかで比較的暖かい東京や大阪の出身でも、大連の冬には十分適応できるのでしょう。ところが、大連以北の瀋陽とか長春、吉林といった都市になると、日本人の姿はめっきり少なくなります。その代わり、朝鮮半島の出身者が目立って多くなります。 たとえば、瀋陽の冬は、日本のどの都市よりも寒く、東京との気温差は17度にもなり、適応可能レンジを超えてしまいます。ところが、ソウルと瀋陽を比べると、8度程度の差となり、適応は十分可能になる・・・という事情も影響しているのかもしれませんね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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