怪獣、雨に唄え?・・・の巻
ハロウィンの朝だったろうか・・・今季初の氷点下(マイナス3℃だった!)を示したのは。明らかに「秋」ではない外気。骨の髄までジイ~ンとくる寒気。今日は雨。暫く続くらしい。バンクーバーの雨季が始まるんだよ、これで。少なくとも・・・・4ヶ月は、これさ。季節性鬱症=Seasonal Affective Disorder [SAD] 北米では、シアトル(アメリカ)やバンクーバー(カナダ)での発生率が高いようだ。日照時間が少なく、雨が多い冬期によく見られるってので、『冬期性鬱病』とも呼ばれている。なんでも北米における自殺者の数ではシアトル&バンクーバーで1,2を争うとか何とか・・・どうも、このSADが関係してるんぢゃなかろうか?って事なんだけどね。いやぁ。ワカル気がするわ。だって、ホント。ジメジメシンシンジトジト・・・だからねぇ。ココロもともに濡れそぼって、挙句の果てに凍りつくって感じ。寒い・・・ってのぢゃなくってね。お天道様の偉大さを感じるよなぁ。その点。ロッキーはさぁ~確かに寒いことで言っちゃー、あなた!マイナス40℃とか平気でなっちまうし。よくヒトが住めるねえ~とか、同じカナダのおヒトたちにも笑い話にされちまったりするけど、青空が望めるからなぁ。晴れ上がった空が拝める日はとりわけ寒いんだけどね。それから、雨と違って「雪」ってのは~音を吸収するでしょ?ソレがなんともいえず好いンだ。吹雪の様子を・・・「家の中」から、というカッコつきで眺めるなんてのは、中々オツなモンなんだよ。雪の降り方にも色々あるし。満月の夜の雪明りは、本当に綺麗だよ。ぁぁ。ぅぅ。郷愁・・・バンクーバーは好きな街だ。だけど・・・ココの冬はねぇ。そんな話をすると。だったら「アルバータ(州)」に移れ(帰れ)ば?!そう言ってくるおヒトもいる。やっぱりここで生まれ育ったヒトからすれば、愛着があるだろうからねぇ。だからめったに生粋の「ロコ」にはそんなことは言わないようにしている。まだ船乗りだったころ。この時期にサインオフとなり、とある港町からバンクーバーへ舞い戻った。6ヶ月ぶりの「陸」(おか)だ。楽しみぢゃないワケぢゃなかった。なのに・・・実際はと言うと、日が経つにつれ、カラダからどんどん「気」が失われていく様な・・・気がつくと、何日も外に出てない。食べたくない。寝ても寝ても眠たい。・・・他にも色んな症状が出た。実は、帰ってきて真っ先に聞いたのが・・・公私共々お世話になっていたとても親しい方の「死」だった。乗務している時に知らせるのも、と友人たちは判断したらしい。その事と、バンクーバーの「冬」と、重なり合っちまったというか・・・・・・。今思い返しても、ぞ~っとなる。あの「感覚」を今も、覚えている。まさに「空」「空っぽ」・・・エンプティーなんだよ。感情のスイッチがどっかへ行っちまったかのような。「なんだかねぇ、とっても気になるの。Marsworldちゃんに色々話を聞いて欲しいの。一人でそこに居ないで、とにかく、今すぐ!今!今よ!バスに乗ってでもいいからいらっしゃい!」そう声をかけて呼び寄せてくださったのが・・・バンフのSおぢのパートナー=このママだった。不思議なのは、こちらから何も言ってない、ってコト。(気だるさだとか・・・「欝っぽい」症状のことに関して)なのに・・・・どうして?アレはかなり無理矢理だったなぁ。ありがたいことだ。16時間かけて、バスに揺られ・・・山を、谷を、峠を越え、朝方・・・ぼやけた眼に広がって見えたロッキーの山々。涙がこぼれた。それから・・・結構長い期間おぢさんとこのママの所にお世話になった。少しづつ・・・自分が戻ってきた。仲間たちと動物たち、何よりも「自然」が癒してくれたんだろうなぁ。あれ以来。本当にこの季節が苦手に・・・怖くなったよね。いや、「季節」っての・・・でもないな。例の9・11後遺症?もあったし。ホンのチョッとのバランスの変化・変動で、ヒトってのは「揺らぐ」モンだ。どうやって折り合いをつけていくか。「癖」を知るのもひとつの「手」だし。リリースさせてあげる方法を、幾通りか手の内に持つならばシメタモノダ。弱さ、と言ってしまったらそれまでだけど。そのお陰で、大切なコト・モノに気づくことが出来たよぅにも思える。忘れそうになったら・・・やって来るのかも知れんなぁ~(やっぱ、怖い!)さ。いよいよ始まるこの季節。・・・どんなんなるンざんしょ?!ニャハ☆計画は・・・立ててあるんだ。ウシシ♪ともあれ、「ハタラクヒト」でいられるうちは大丈夫だ!ね?