1月1日、「台北101」カウントダウン花火
御慶!というわけで、1年以上の間をおいて突然のブログ更新である。べつにどこかよその会社のシステムで新しいブログを立ち上げて油を売ってた、というわけでもない。単なるモノグサでありました。さて、今回の年越しでは、台北市東エリアにそびえ立つ世界一高いビル「台北101」恒例の新年カウントダウン花火ショーをそのすぐそばから見上げる、というイベントに参加。写真も撮ってきたので、ここにアップしておく。話はいきなり横にそれるが、台湾では従来、年越しは旧暦で行う。今回は2月14日が旧暦元日である。したがって新暦の12月31日が1月1日になっても別に「丑年」が「寅年」にかわるわけではなく、この日付の更新を「年越し」=「過年(グオ・ニエン)」とは呼ばない。じゃあ何と呼ぶんだ、というと、これは「年またぎ」=「跨年(クウア・ニエン)」というのである。なんとも便利な使い分けだ。毎年新暦12月31日から1月1日への「跨年」では、台湾各地で、自治体などが、「跨年」カウントダウンを中心に、歌謡ショーやダンス大会、県長挨拶なんかを行って盛り上がるのだが、旧暦の「過年」でも同じようなイベントがあるんである。なんで同じようなことを2回もやるんか、と思われるだろうが、実は、旧暦の「過年」のときは人々は田舎へ帰っているのであった。「過年」イベントは、都会へ出て行った人またはその子孫が地元へ帰ってきて参加するのである。それに対して「跨年」イベントは、これは台湾の本当の正月じゃないんで、田舎から出てきている人またはその子孫も現在の住居地たる都会でこれに参加するのである。ということは、いいですか、正月ではない新暦12月31日から1月1日への「跨年」では、各地から台北に来ている学生や勤め人の青年男女が、田舎へ帰らず、年寄りや親戚にも気兼ねせず、台北で「跨年」する、ということになる。それにまた都合のいいことに、新暦1月1日は「中華民国」の「開国記念日」(「開国」といっても「鎖国をやめた」とかではなくて、「孫文が中華民国の成立を宣言した記念日」)で祝日になっている。さらに都合のいいことに、2010年の「開国記念日」は金曜日なんで、なんと今年は三連休となるのであった。そんなこんなで、「跨年」恒例「台北101」のカウントダウン花火大会は、台北中のカップルがこれを見ようと街へ繰り出す一大イベントとなっているのである。まあ、早い話、絶好の鑑賞地点を確保してそこへ彼女を連れて行ければ男の株は上がる(あるいは株価の下落幅を抑えることができる)わけであって、主としてそのような動機から、毎年この夜は100万人くらいの人々が台北の街へ繰り出すのである。報道によれば、今年の「台北101」カウントダウンでは、188秒間に2万2千発の花火を打ち上げた、ということだ。「去年の花火はショボくてずいぶん批判されたので、主催者側では、今年は奮発した」とかいう話である。去年の12月31日は「なんちゃってプロデューサー」として映画の撮影に参加していて「台北101」どころじゃなかったんだよね。へへへ。そうですか、去年はショボかったんですか。へへへ。それでは、ショボくないとされている今年の花火を「台北101」すぐ近くから見上げて撮った写真を何枚か貼り付けておくので、ゆっくりご鑑賞ください。まあ手前の立木にピントが合ってたりして写真はショボいんですが、そこはひとつ穏便に。あと、個人的に気に入ってるのが下の写真。名づけて「アフロ101」。「2万2千発」の花火のうち、数あわせで1万発くらい一気にやっちゃったんじゃないか、という瞬間の写真(↓下)。花火ショーが終わり、煙をたなびかせながら哀愁の中にたたずむ「台北101」ビル。お疲れ様でした。