中文カタカナ化計画(5)
それではここで、小学館『日中辞典』1987年初版の巻末「中国語拼音(ピンイン)-カタカナ対照表」に付記されている「注」をご紹介しよう。注:中国語の音節は400余りあり,変化に富んだものである.したがって,ここに示した日本語の50音順によるカタカナ表記は,あくまでも便宜的なものにすぎない.加えて,実際に発音するときには,母音の上に1声から4声までのトーンピッチ(声調・四声)をかぶせて発音する.以下,カナ表記の発音上の注意点を簡単に示す.<1>〔バ・ダ……〕などは濁音ではなくて無気清音.〔パ・タ……〕などは息を吐き出す有気音.<2>ここに示したのはすべて1音節なので滑らかに一気に発音し,カタカナ表記に影響されて2音節に分けないようにする.<3>「…【小さい】ヌ」「…ン」は韻尾「-n」「-ng」の区別である.<4>一部 shao〔シャオ〕と xiao〔シアオ〕など,語頭のカナ表記が同音になったものがあるが,中国の音ははっきり異なる.j, q, x, l などの舌面音に対し,zh, ch, sh, r の系列は舌先をぐっと奥へそらせたそり舌音である.*<1><2>…は原文では○の中に数字。なんか「機種依存文字」つうことで、その通りに記入できませんでした。*【小さい】というのは米七偶による注記。「小さいヌ」のフォントがこのパソコンでは打てないので。(←早くHTMLをマスターせぇよ、と……。)