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カテゴリ:株式投資全般
さて今日は株式投資本オールタイムベストシリーズです。第43位は、
ツキの科学 (マックス・ギュンター著、PHP研究所)
です。
この本は、「運」をコントロールする技術について客観的な根拠に基づいて解説した本 です。マックス・ギュンターは、私の株式投資本オールタイムベスト2位に輝く永遠の名著
同じく第17位の
の著者であり、もちろんこの本も凡百の「ツキを良くするハウツー本」のようなありきたりのものではありません。
マックス・ギュンターは偉大な投資家であっただけでなく、「運」という不可思議なものの秘密の探求に努めた人 でもありました。彼は20年間、延べ1000人以上の人生を追いかけ、そして全体的に見て、 運の良い人と悪い人の行動や態度にどういう違いがあるか をついに突き止めました。そしてその全てがここに書かれています。率直に言って「とてつもなく凄い本」です。
この本は読み物としても抜群に面白いのですが、投資家的な観点からは 第4部の運を良くする方法が特に秀逸 です。
この第4部だけだと140ページ程しかないのですが、その中にはあの伝説の相場師だった
が何故悲劇的な最期を遂げたのかに関する深くて鋭い考察も含まれており、ある一定以上の知識と力量のある投資家の方なら「読み始めたら面白くて止まらない」だろうと思います。
さてギュンターは、運を良くする方法として5つのことを挙げています。今日は最初にその大トロの結論部分をざっと見ておきましょう。
1. 社交性に富む 運の良い人は、多数の人と友好的な関係を築いている。幸運は常に他人からもたらされるものなので、多くの人とつながりを持つほど、幸運が訪れる可能性は高まる。
2. 直観力がある 運の良い人は、目に見える以上の何かを察知する能力を持っている。多くの場合は、無意識にその能力をはたらかせている。
3. 勇気がある 運の良い人は、目の前にチャンスが訪れたら、確実にそれをつかみ取る。たとえ、それによって自分の人生設計が狂うことになっても、勇気を出して一歩を踏み出す。そのため、運の良い人は「ジグザグ」な人生を歩むことが多い。
4. ラチェット(歯止め)効果をはたらかせる 運の良い人は、自分のしていることが悪い方向に転がり始めた時や、状況が悪化し始めた時には、素早くその場から逃げ出すことが出来る。そのため、ひどい不運に見舞われることは少ない。
5. 悲観的推測に基づいて行動する 「運の良い人は楽観的な人」というイメージがあるが、実際にはまったく楽観的ではない。運の良い人は、自ら意識して、極端なほど悲観的な態度を貫いている。いつ良くない事が起きるか分からない、と思って行動することが、幸運につながっているのだ。
さてそれでは次回からこの5つについて詳細に見ていきましょう。(続く) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Feb 16, 2017 07:26:18 PM
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