「わからんの?教えてやろうか。」「いや、自分で考える!」
小学5年生から受験勉強を本格的に考えるとまず、それまでの学力の蓄積度合いがどれくらいあるのか、学習に取り組む仕方や考えがしっかりしているのかが重要な要素となる。そこで、我々はそれを踏まえて、その子に的確な進度を見極めてスタートをしている。料理でいえば「塩加減」だ。薄味に味付けしてお客さんに出して必要ならば、目の前の塩を自分で加える。しかし、一流の料理はそれすらも加えないでいいように味の調整がされている。僕は子供にもよるが、ほとんどの子が前者のパターンでいいと思う。自分はもっとできるんだ、という自信が湧いて出るようなやり方は前者の方が合うだろう。だから、それに慣れてくると子供たちにわざと意地悪してこういう。「その問題時間かかっているね。おしえようか?」そういうと「いや、自分で考えるから、いい!」そうやって、意欲を内面から高め彼のレベルよりちょっと上の問題なんかを与えると、すこぶる食いつきがいい。そして、もっと問題を出してくれというパターンになる。 一斉授業ではなかなか、一人一人にここまでは難しい。 自立型授業のよさはここのあたりにあるのだ。