それは“異なる戦争”か 上
"Saksa ja Neuvostoliito sopivat etupiiriijaosta loppukesällä 1939. Seuravana talvena Suomi joutui taistelemaan puna-armeijan hyökkäystä vastaan säilyttääkseen itsenäisyytensä ja välttääkseen tulemasta Neuvostoliiton miehittämäksi. Jouduimme tekemään tämän yksin, ilman merkittävä apua.Myös viisi vuottä myöhemmin, kesällä 1944, kykenimme pysäyttämään puna-armeijan yritykset valloittaa Suomi. Meille maailmansota merkitsi erillissotaa Neuvostoliitoa vastaan, eikä meille syntynyt kiitollisuudenvelkaa muita kohtaan."Presidentti Tarja Halonen, 1.3.2005“ドイツとソ連は夏も終わりの1939年、(独ソ不可侵条約による)共栄圏の分割に合意した。その年の冬、フィンランドは自国の独立死守とソ連の占領に抗するため、赤軍(ソ連軍)との戦争に突入することになった。我々は、さしたる他国からの援助もなく自身のみで事に当たったのだ。5年後の1944年の夏、フィンランド支配を試みる赤軍をなんとか食い止めることができた。フィンランドにとって先の世界大戦とは、対ソ連との異なる戦争を意味し、したがって他の国々に対してなんら負債を負うものではない。”フィンランド共和国大統領 タロヤ・ハロネン (2005年3月1日)★ ★ フィンランド在住者、またはフィンランド・ウォッチャー、なおかつ勘の鋭い方なら、これまで書いてきた流れでおそらくこのネタだろ、と予測できたのではないでしょうか。上は今月1日にハロネン大統領が訪仏の際に行ったスピーチから引用。本人はさらっと流したつもりでしたが、このスピーチの内容がちょっとした騒動となります。「おいおい、ハロネンのオバちゃん(失礼)、『異なる戦争』とは、一体どういう事やねん!あんたとこは戦時中、ナチスの同盟国だったろうが」↑スピーチ直後のロシア外務省の抗議声明。フィンランド地元マスコミも「キタキタ、祭りや~♪」と騒ぎ出す。『異なる戦争』、フィンランド史では『継続戦争』(1941-1943)と呼ばれる戦いですが、実はその解釈については議論が大きく分かれるのです。そうそう、すっかり忘れかけてたけど(笑)、国連憲章の敵国条項の対象国というクイズ、答えはフィンランドでした!・・・って、なんか盛り上がらんね(しくしく)。フィンランド現代史を知らないと、「一体どういうこと??」という感想ではないでしょうか。いや大半は例によって、「もうどうでもいいよ、こんなこと」という反応でしょう・・・なので以下、ものすごくハショリます。ごめんなさい、僕もあまり背景を分かってないので。フィンランドとナチスドイツは当時、条約こそ結んではいないものの、確かに同盟国といっていいくらいの共同歩調を取っています。実は継続戦争の前にフィンランドはソ連と一度「冬戦争」(1939-1940年)を戦っています。それも一対一のタイマン。弱小フィンランドに対し大半の他国は、「がんばれフィンランド! 私たちも応援しています♪」と生暖かい支持と同情のみ。具体的な支援も実質カラ約束でした。おそらく彼らの心の中では、「フィンランド、もう駄目だろ。ああ、かわいそうに・・・」との諦めがあったか。孤立無援の中、しかしフィンランドは頑張りました。耐えました。何とかソ連の侵攻を防ぎます。しかし犠牲者も膨大。領土も一部ソ連に割譲することとなります。停戦するもしかし、相変わらずソ連の脅威は消えることはない。いずれまた一戦まみえる運命。フィンランド指導者「国力は先の冬戦争で疲弊しているし・・・どないしよ」とそこに、「そういうことなら助けんでもないがの」と支援のオファが。ヒトラー総統&ナチスドイツ!大国ドイツはフィンランドの独立を保証してくれるという。この支援はどうやら確実に期待できそう。それにフィンランドとドイツは歴史的に非常につながりが深い。軍事面で言うとフィンランドの若者の多くが、ドイツに留学し軍事訓練を受けています(ちなみにドイツ陸軍は最強だったわけで、留学先としては申し分ない)。そうした彼らが帰国して政府軍として軍事に参加する。ドイツ・シンパは多かったのです。ドイツ側は見返りとして、兵站支援の要求をします。具体的にはフィンランド国内でのドイツ軍の移動・輸送の支援など。まあさしたる問題はなし孤立無援からは免れそうだ、ということでフィンランド指導者、「うーん、秀樹感激!(←久しぶり)」状態だったんです。以後、ナチスドイツに傾斜していきます。つづく。もう少しでおしまい。