英文法は気にするな!?
前からうすうす気づいていたこと。英語のひっかけ表現みたいなのに、Do you mind ~? (~してくれませんか、~してもいいですか)の依頼に対し、もしその依頼内容を承諾する場合、否定 No を使うというのがある。Do you mind が厳密には、「~してもあなたは気にしないですか?」と尋ねているから。逆にこちらがMind構文で依頼し、もし「イエス」といわれた場合、それはNoを意味するので注意が要る。これを日本人の英語学習者がよく間違える(だから日本人英語のレベルは低い?)、みたいな言い方されることがあって、僕もそうなんだろうなと思っていたのだが。なんか普通にみんな間違えてるよ(笑)。 結構、Yesとかで応えていたりする。実際にどれくらい間違っているか気になったのでプチ調査したことがある。相手に対し、Do you mind、Would you mind をわざと使って依頼し続けた(笑)。するとかなりのパーセンテージで合意をYesと応えていた。このトラップにひっかからなかったのは、当たり前というか英語ネイティブスピーカーだ。しかしそのネイティブもNoとは言わず、むしろThat's OK、Go aheadみたいな表現になることが多い。これ、面白いので皆さんもお試しあれ。文法的にはNoと応えなくてはならず、僕もそれ自体は否定しない。たが現実のコミュニケーションでは、A: Do you mind smoking here?B: Yes, of course.A: Thank you!みたいな会話がスムーズに成立することがことのほか多い(笑)むしろ英文法を叩き込まれた僕やネイティブは、相手の「Yes」に「なんで断る?」と戸惑うことになる。よくよく訊くと相方は合意しているのだが。またこちらの合意のNoに対して、相手が気まずく、戸惑っている場面にも遭遇した。誤解を防ぐため、ネイティブと同じく go ahead で応えたりNo, I don't mind などと駄目押しするようになった。つまりMindは、ややこしい!TOEFLやTOEICなどのスコア向上にこうした文法事項は絶対、徹底させるべきだと思う。一方で実際の異文化コミュニケーション、特に非ネイティブとの英会話では、Mind表現の意図に大きなブレがあることを理解する必要がある。Mindのような微妙な表現が不慣れだとして、英語学習で不必要に落ち込むことはない。要はあまり気にするな、と。お後がよろしいか(笑)。