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カテゴリ:学び
テーマ「この命を何のために使うか」
芳村 思風 氏 講演録 講師略歴はこちら (1) アジア、そして日本の時代 ☆ 経済的な後退期 アメリカのサブプライムローンに端を発して、全世界の経済が衰退していきます。石油をはじめとした資源の問題も重なって、株価はまだまだ下がるでしょう。アメリカの支配が後退し、いよいよアジアの時代がやってくるようです。 悲観することなく、これからはわれわれが指導者として役割を果たさなくてはいけません。 アジア経済は、まだ10%の成長をしています。全世界では経済が衰退していっても、アジアはマイナスにはならないでしょう。いよいよアジアこそ世界の政治経済の中心となっていくことでしょう。 私達は自らの力を人類のために活かすかを考えなくてはいけません。 ☆ 株価や経済の乱高下 株価や経済が変動して一喜一憂する人が多いのですが、金融にはヘッジ機能があります。金融が骨格になっています。円とドルのレートなどの関係のように上っても下がっても儲かる人が居るようなものです。 日創研には投機的なものには手をださないという理念がありますが・・・(笑い)、ヘッジ機能が資本主義経済にあるということを知った上で、経済を人間の幸せに使うようにしなくてはなりません。金融にも関心をもって金融を支配していく力を持たなくてはいけません。 ☆ 経済は人間がつくったもの 日本ではまだまだですがアメリカでは、大学の教授なども殆どが、株をやっています。私達は資本主義経済を活かして使って豊かにならなくてはなりません。 石油が上ったらこまるとか、資源が暴騰すると困るとか言うのではなくて、ヘッジ機能を活かして、暴騰をによって生まれるもので、マイナスをカバーしなくてはいけないのです。それを活かさずしてどうして経済人といえるのかと思います。資本を運用する力をつけなくては、経済に支配されてしまいます。人生を経済に支配されてはいけません。人間が幸せになるために作ったのが経済です。人間が幸せにならなくてはいけません。資本を支配する力を持たなくてはいけません。 ☆ 人間資本の論理 人間は資本の論理で動かされるのではありません。資本の論理は人間がつくったものです。借金に苦しみ不幸になるようではいけません。そもそも経済は人間のためにあるのです。本当の経営者なら実力をつけなくてはいけません。そうしなくては、社員さんを守ることはできません。 経済人として経済の実態を知ることによって、経済の変動に支配されない力を持たなくてはいけません。それは投機ではありません。経済の変動に自分の人生を左右されないようにする力を持つことを投機とは言いません。 ☆ 経済を知る 私は昭和36年から株をずっとやっています。経済の実態を知るために株をやっています。でも私はあまり売ったり買ったりはしません。殆どの株は10年ぐらい持っています。10倍にならんと売らんという手法を採用しています。(笑い)ある程度長いスパンで株を持っていないと、(短期で売り買いしては?)経済の実態が分かりません。 また、株をもっていないとやはり経済の実態が分かりません。関心がもてないからです。 昨年全部売ってしまったのでいまは、全く持っていませんが。 ☆ ブル、ベア ブル相場(上昇相場)やベア相場(下落相場)では、トレンドに乗ればどちらでもある程度利益を得られます。つまり株価が上っても下がっても儲かるというわけですが、今からは下がる時代です。だから、私は去年から売ってきたのです。 資本主義経済の中にいる限り、肌身で感じていないと時代に生きているとはいえません。 だから私はずっと株をやってきました。 ☆ 日本の株価が安い理由 少し前のことですが、世界的に株価が高騰していた時期があります。日本以外の価格が史上最高値をつけていたときに、日本ではどのくらいになったかというと、せいぜい1万6、7千円でした。ということは3万5千円ぐらいだった過去の最高値の半分ぐらいしかいっていませんでした。なぜなのか。日本だけが沈滞していたのは不思議だといわれていました。 感性論哲学の歴史観でその理由を説明すると、日本の首都を東京においているからです。 日本の首都を広島において、中国地方を中心とした発展を目指さないとだめなんです。歴史を見れば分かります。日本の歴史を見ると新しい時代は全て遷都から始まっています。江戸に首都ができて400年です。(東京は)もうすでに使命はつきています。日本が経済的に世界に貢献し、賞賛されるだけの文化を作り出すことをしないから(日本の株価は安いの)です。 ☆ 平和の原点である日本 世界的に見ると、日本の国の価値は平和です。それができないから、世界が認めないのです。 不可思議なのは、日本人自身がそれに気付いていません。気付いていないだけでなく、歴史的な遷都という使命に気付いていないからだめなのです。 材料を輸入して加工して、輸出をして儲けるという従来のやり方ではだめなんです。 日本から世界の経済を発展させるという手段は遷都しかありません。わたしは20年前からずっと言っていますが、なかなか行動に移してくださる方がおられないのが残念です。 早く広島からたくさんの人が、声を上げて欲しいです。 日本だけを発展させるなら、首都はどこでもいいのです。でも世界人類に日本が貢献するには、世界の盟主として指導力を発揮するには、日本の首都は広島でなくてはいけません。広島が首都でなければ、(平和を原点にしなくては)世界から評価、賞賛される立場にはなれません。 ☆ 大阪へ首都を 大阪で、首都を大阪へという動きがあります。たしかに経済のことだけを考えれば、それだけでも起爆力はあります。ともかく、そういうことを考えないといけません。経済人として真剣に考えて欲しいものです。 (2) この命をなんのために使うか ☆ 命の使いどころ この命を何のために使うか、使いどころを考えるのは人生の根本命題です。命題とは、命の題名です。 命に関わる根本の問題です。人生は長いようで短いです。うかうかしていてはあっという間です。 成果を上げようと思ったら、あれもこれもはできません。なにかひとつのことに集中して使うことを考えなくては、いけません。ひとつのことに命をかけることが、一道一徹(いちどういってつ)です。 (一道一徹:一つの道を貫き通すこと) 俺の人生は、どう使うのか、私達は自分の命の使いどころが分からないと決まりません。 自分の命の使いどころ「4つの根拠」があります。 ☆ 1つ目の根拠・・・それは歴史を作るため 「根拠の1つめ」としては、人間は歴史を作るために生まれたのです。 どうしてそう言えるかというと、生まれなかったら人間の歴史が途絶えます。途絶えていないということは、誰もが好む好まないに関わらず、歴史を作るために生まれてきたという証拠です。 無自覚な人でも時代を作る役割を担っています。新しい時代を作るためです。 なぜ新しい時代を作るために人間が生まれているか分かりますか? それには証拠があります。人間は過去の人間の二人分の遺伝子をもらっているからです。つまり両親ということですね。可能性が2人分あるからです。だから親を超える可能性が確実に高いのです。遺伝子というのはそもそも、そういう構造になっています。 いつの時代でも、常に「今の若いものは!!」と言われ続けています。だけど、今の若いもんはという若者は、その大人が作れないものを作り出しています。歴史の事実です。二人分の遺伝子を持っているということは、可能性が高いわけです。過去の遺伝子の二人分持っているから相乗効果があるわけで、それがシナジー効果として発揮するからです。 だから、人間は歴史を作るために生まれたといえるのです。誰も否定することが出来ない事実です。 ☆ 2つ目の根拠は「人間だけが持つもの」があること 二つ目の理由、根拠は人間と動物の生き方の違いです。その違いを認識すれば分かります。 動物は、与えられた環境にどう適応するか、対応するか。選択肢はこの2つしかありません。 一方人間は、与えられた環境に対応することも出来る岳でなく、与えられた環境そのものを変えることができます。人間は環境をより素晴らしいものにすることができるだけでなく、文化や、歴史を作ることができます。 環境を素晴らしいものに変えられるのは動植物には出来ないことで、人間だけに与えられた力です。 人間は理想そのものを考えて、夢や希望や目標を作って、現実を理想に近づけるような行動をすることができます。動物と人間の違いを考えれば、人間が何のために生まれたかの根拠が分かります ☆ 3つめの根拠は「人間としての価値ある人生」 3番目の理由は、理想とは自分そのもののことであるという事です。理想の無い人間は自分が無い人間です。つまり自分の命の使いどころが無い人間です。自分の理想が無い人は、人が与えたことぐらいしかやることがありません。他人から与えられたことをしかできないのは家畜や奴隷です。 とても人間の人生を生きているとはいえません。したいことが無いのは自分の無い人間です。 命から湧き上がる目的、欲求で生きていないと自分の人生を生きることが出来ません。 人間としての行き方(生き方)を志さなくてはいけません。 ☆ 4つめの根拠は「永遠の生命がある」ということです。 4つめの理由は、永遠の生命と個体的生命との関係性です。永遠の命があることを考えなくてはいけません。「あなたはいくつですか?」と聴かれたら、普通は個体的生命の年齢を応えます。○○才ですと、自分の年齢を言いますよね。 いくつですかという問に対して、永遠の生命があることを知らなくてはいけません。 確かに私達はあと、何十年で死んでいく人生です。 でも私達は38億年間、生き続けている永遠の生命だということを知っておくべきでしょう。 人間に進化したのは、38億年の命があることを知らなくてはいけません。 あなたや私という、個体的な命は、60年かせいぜい80年そこらですが、生命年齢は、みんな平等に38億歳ですと言わなくてはいけません。(笑い) もう、おじんおばんどころではありませんね。化石より古い命です。(爆笑) 悟りを開くという言葉がありますが、あれは俺は宇宙だと気付くことです。 「私」の実態は、永遠の生命です。今の姿は仮の姿です。 赤ちゃんは、単細胞の時代から、十月十日をかけて、これまで経た通りのさまざまな形になって、そして生まれます。38億の歴史を知らなくてはいけません。 あらゆる戦いや、苦難を乗り越えてきている事実を知らなくてはいけません。それほどにまであらゆる困難に打ち勝ってきた祖先がいるから今、自分が居ることを知るべきです。それまでの祖先の命に報いる生き方ができないと恥ずかしいのです。進化というプロセスがあることも知らなくてはいけません。 全ての先祖、祖先がその時代その時代の苦難を乗り越えてきています。命の進化の歴史を知るならば、自分の命をどう使うかを考えなくてはいけないことが分かるはずです。人間として生まれた以上、受け継いでいく生き方をしなくてはいけないことが分かるわけです。 だから何のために、この命を使うかが大事なのです。 ☆ 命が輝く瞬間とは 以上4つが理由なのです。本当にわれわれが命を燃える体験をしなくてはいけないのです。 命が活かされるのは、どういうときかというと、このためになら死ねるというものに出会うときです。 命が輝く瞬間です。くいの無い人生を生きるということは、このためになら命をかけられるものを見つけなくてはいけません。 その2に続く その2はこちら お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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