カテゴリ:小さい命(ことね)
今日は孫娘、詩音(ことね)満1歳の誕生日である。 去年、ことねが誕生した時、お婆が感動の詩を書いた。 今年はその続きを書いてことねのお誕生日のお祝いとしよう。 これから毎年、詩音の誕生日に、お婆の命がある限り詩音に贈る言葉を綴り続けよう。 (去年の今日、詩音の誕生を祝してお婆が贈った詩) 小さないのち(ことねの誕生) 2004年4月19日午後2時35分 日本列島に春雷がとどろく土砂降りの雨の日に 身長48センチメートル、体重2230グラムの 消え入りそうにはかなげな小さな命がこの世界に産声をあげた 幾つもの困難を乗り越えてやっとたどり着いた この小さき命が、健やかにますぐに伸びるよう 大人たちが負うものは重い。 世界では 戦火がやまず、暴力の連鎖が 幼いいのちを餓えや死へと日常茶飯に駆り立てている。 「詩は志の之く所なり。心にあるを志と為し、言に発するを詩と為す」(詩経、大序) 古代の人々は言葉に霊がやどると信じ、言霊の霊力を畏れた。 そんな魂の宿る詩を高らかにうたえよ。 あなたの名前、「詩音」には そんな願いがこめられている。 ことねよ この世界に生まれて来てくれてありがとう。 ものみなあなたを祝福している たったひとつしかない あなたの命 その尊厳を 高らかに 詩える人にそだてよ。 いのち詩を 朗らかに 詩えよ 2004/04/22 詩音の誕生を祝して 詩音のおばばより (それから1年後、2005/04/19にお婆より詩音へ) 満1歳、お誕生日おめでとう (2005/04/19) ことねよ、 何ということだ。 今日の天気は、 山桜が山肌を這うように咲き乱れ、 萌黄色に色めきたつ緑を背に 薄墨いろのピンクの花びらを 何処までも青い天空に きらめかせ、舞っている。 詩音が誕生した去年の今日は 日本列島に春雷がとどろき、 横殴りの雨が産院の窓ガラスをたたく 土砂降りの嵐の夜だったのに。 何ということだ。 今日の天気は、 そよそよと吹く風が 心地よく、 初夏を思わせる。 ものみな いのち輝いて エネルギーあふれて 春を謳歌している。 何ということだ。 あんなにも儚げな小さな命が 口を真一文字に結んで 真っ直ぐ見つめて 強い意志を示す 確固たる自我さえ 芽生えた女の子に 成長した。 何ということだ。 絵本の世界に、じぃーと見入り、聞き入り、 小さな手で、ページを繰って 「いない、いない、ばぁ」と可愛げな声で、 絵本の世界で遊ぶ。 本の虫のお婆の可愛い仲間ができたよ。 5月からは ことねのママはお仕事に、 ことねは保育園に。 ことねのママもそうだった。 たくさんの大人たちの目に見守られ、 たくさんの大人たちの愛情あふれる手で、 たくさんの小さなお友達に囲まれて たくましく成長した。 ことねもママのように、 ママとパパと、保母さんたちとの 協同の子育ての中で、強く育てよ。 ことねのママが ことねの成長が ママの喜びとなり、励みとなって、 働くママの、豊かなふくらみとなって、 充実したみのりになるなら、 とても素敵な人生だ。 ことねよ、 さぁ、少しばかり早いけれど 社会に飛び出そう。 ことねの賢い眼差しに ことねの澄んだ眼差しに 沢山の楽しさや、喜びや、怒りや、悲しささえも 映し出されるよ。 ことねが 2歳になった時 また、お婆は贈ろう、 ことねが成長した証の言葉を。 〈終〉
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