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日々草

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2006.06.09
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テーマ:今が旬の話(414)
村上世彰と堀江貴文を育てた教育とは何であるか。
今、私たちに問われているものは何か。

5日、いわゆる村上ファンドの代表、村上世彰(よしあき)が、ついに証券取引法違反(インサイダー取引)で東京地検特捜部に逮捕された。

村上世彰のやり口には2つの手口がある。
その一つ、大量の株式を秘かに買占めた後、適当な買収者に大量の株を買わせ、売り抜けて儲けるいわゆる「仕手筋」(楽天のTBS株買い占めをけしかけて、高値になった時に、自分は売り抜けるなど。ライブドアの日本放送株など)
もう一つは、大量の株を買い占めて、相手企業を脅して株を高値で買い取らせる手口。(阪神株の買占めによって、阪神の経営陣を脅して、株価を高値につり上げるなど)

これらの手法そのものは、昔からある総会屋、乗っ取り屋のそれであり、ことさら新しいものではない。(時代の革命児ともてはやすほどのものでもない)
違うのは、小泉自民党のすすめた規制緩和の政策に乗って、白昼に堂々とスマートにやっただけのこと。
そして、その背後に巨大なアメリカの金融資本の巨額な資金があるということである。

かっては、影でこそこそやっていたことを、小泉のすすめた規制緩和政策によって、合法的にやっただけのこと。
「カネ儲けすることが何が悪い」と村上は言っている。(まさに、小泉自民党の本音)
それなのに、ここに来て小泉自民党は、あまりに身勝手な金儲け、むき出しの金銭欲を国民にさらけだすのは、自民党が国民に強要したいと願っている「愛国心教育」に不利と思ってか、
村上世彰を規制緩和策の具体的な推進者として、国民に投資をあおる広告塔として、さんざん利用してきたのに、「法令順守。ルールを守らないものは、悪者」と、村上世彰を見放した。(冷酷ですなぁ)

ライブドアや村上ファンドは、小泉内閣の構造改革とその実行者である竹中大臣の側面支援なくしては、この世に市民権を得ることがなかった代物である。

村上世彰が運営した「村上ファンド」は、新聞広告などで不特定多数から投資を募る「公募ファンド」ではなく、少数の投資家からだけ資金を受けて運用する「私募ファンド」である。

このような仕組みで運用されるファンドは、1998年施行の金融システム改革関連法で設立できるようになったものである。
この規制緩和を政府に提言したのは、政府の行政改革推進本部に設置された規制緩和委員会。その委員長を務めていたのがオリックス現会長の宮内義彦氏である。その後この規制緩和委員会は現在の「規制改革・民間開放推進会議」と発展し、その中心的人物として活躍してきたのが、この宮内義彦なる人物である。

この宮内義彦氏なる人物率いる大手リース「オリックス」は、「村上ファンド」とは、役員「ヒト」、会社「モノ」、資本「カネ」において深く結びついており、まさに宮内なる人物率いる「規制緩和・民間開放推進」の実働部隊なのである。

カネにおいても村上ファンドの運用の元手として、3億円を出資。その投資資金は100億円を超えるまでに膨らんだと報じられている。

規制緩和、民間開放により、何が起こるのかを、具体的に示したこれは好例である。
小泉の掲げる「貯蓄から投資へ」のスローガンのもと、今日本の社会に起きている事例なのである。

我々庶民がそれによって、なにか豊かになったわけではない。
経済的にはもちろんのこと、精神的に豊かな文化へと前進できたわけではない。

オリックスは5月12日、村上ファンドからの出資金引き上げを表明し、実質役員を辞任している。
要するに利用するだけ利用したら、ハイさようなら、なのである。
自らの責任を、「村上世彰」個人の法令違反として、問題の本質を国民の目から隠そうとしている。
規制緩和、民間開放のなんでもありの「お金」至上主義をの本質を国民の目から覆い隠そうとしているのである。

この「問題のすり替え」に国民は騙されてはいけない。

ホリエモンや村上世彰両人には、恐ろしいほどの人間としての共通性がある。

幼児性を備えたまま大人になったという共通項である。

彼らは、ビデオゲームの世界で、マネーゲームをやって遊んでいるだけである。
それを実社会で生きている仕事と錯覚して、世間から、ちやほやとおだてられ、自己陶酔しているだけである。何の罪の意識などないし、悪いこともしていない。ただ世間から嫌われたぐらいにしか認識できない人間なのである。

勤勉に日夜苦闘している人々の痛みなどもっと分からない。
ゲームの世界では分かる必要もないし、自分に不都合なれば、セットしなおして、初めからやればよいこと。
これらは、中学生か小学生高学年の思考レベルである。
この人物たちの受けてきた家庭や学校の教育のレベルがこの程度だということではないか。
そして、このようなレベルの人間を大量に製造したがっているのが今の日本ではないか。

村上世彰なる人物の話し方やその内容の独りよがりは、偏差値上位の鼻持ちならぬ中学生のそれと全く同じもの。知たり顔で、得意げに、子ども大人した口ぶりで話す中学生のあれである。傲慢で独りよがりの子どもである。勉強の出来る子として、周囲から甘やかされている。何をしても、見逃されている。自分は、何をしようと大人は許すと、大人をなめている。

要するに村上なる人物は子供時代から何も成長していないのではないか。

ライブドアの堀江貴文もその点では全く同じである。この人物は、自分の生い立ちが貧しいために、もっと露骨に現れている。

日本の国や学校が教育している小学、中学、高校時代のいわゆる勉強のできる子どもとは、このような人物を製造することである。
幼い時、優秀という評価をうけている人物の到達した一つのタイプなのである。

日本の学校が進めている、暗記さえ得意であれば高得点が取れるペーパーテスト。しかもそれを日本中で競争させ、出来ないとその学校や教師はダメとされる。全員が同じ方向で競争に駆り立てられる。そのなかで高得点者が優秀とほめそやされる。
親もそのような意味での競争に子供を駆り立てている。
そして、拝金主義。これは子どものこころの中に深く根をはり、成長すると共に肥大化して、カネの奴隷とさえなっている若者が多い。

堀江貴文と村上世彰は、このような風潮のなかに咲いているあだ花なのである。

だからこそ、時の権力は利用価値をこの二人に見出した。
まさに利用するには、うってつけの人物である。利用しがいのある優秀な人物である。
無用になれば捨てるだけの事。何も痛みは伴わない。
叩かれても痛みを感じない人格に育っている子ども大人なのである。

学ぶとは何か。
どのような学びをする事が、子どもに生きる力をつけさせることなのか。
これは、私がこのブログで追求し続けているテーマでもある。
このテーマに、この二人の人物は、反面教師的な意味においても見事な典型となっている。

真の学びの大切さを、この二人の人物は、私たちに教えてくれている。
学びの本質を見失っている、今の教育のありように、この二人の人物像は、警鐘をならしてくれている。





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最終更新日  2006.06.09 10:59:06
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