カテゴリ:Mr.Danjoseの写真歳時記
夏の盛りに咲く花にぎやかに咲いて このところ降れば土砂降り 照れば真夏日 30度を越す暑さ しかし、 まだ沖縄以外は梅雨は明けておらず 毎日ムシムシとした曇り空 ときおり集中的豪雨の日が続いている そんな日々であるが すでに夏の盛りに咲く花 盛んに咲く ノウゼンカズラ 日照りが続き、じりじりと灼熱の太陽が輝く時 真っ青な空、むくむくと立ち上る入道雲 そんな真夏の晴れ渡る空に 輝くオレンジ、強烈な朱赤 その燃える溢れんばかりの朱色 その赤が一層赤く燃え、夏の盛りを実感させる。 それが日本の夏の光景であったのに。 (ノウゼンカズラ科の落葉つる植物。中国原産。日本には平安時代初め 9世紀末に入っており、日本の風土に馴染んで千年を咲き続けてきた) 今年は重く垂れ込める灰色の梅雨空に 明るく咲きこぼれている ノウゼンカズラ すでに 6月半ばから咲き始め 7月の声とともに あっというまに 満開、 盛りと咲いて 庭からこぼれている 最近は、このアメリカノウゼンカズラが 植え込まれた庭も多く 古来から日本の庭に咲き続けてきた あの艶やかかなノウゼンカズラと競演している。 夏の盛りから咲き始め、 真夏のぎらつく太陽の光り浴びて、 咲き続ける槿(ムクゲ)も すでに咲き始めている。 じりじりと焼けつく アスファルトの道、 街路樹として 日本の夏を演出してきた キョウチクトウも もう、6月の半ばから 梅雨空を背に 旺盛に開花している 最近、日本の庭によくみかける トケイソウ (トケイソウ科の常緑つる草。夏から秋にかけて花をひらく。ブラジル、アルゼンチンが原産で 日本には1723年(享保8年)オランダから渡来。耐寒性強く、関東地方以西では、 露地で越冬する。花弁と花弁状のガクが5枚づつ、交互に外周に配置され、その中央に 副花冠が放射状に広がり、時計の文字盤に見える。中央のオシベを時計の針に見立てている) 熱帯生まれのこのつる草、 日本の冬にも枯れることなく フェンスに枝をからませて、旺盛に伸び、 もう6月の始めには花を咲かせ始め 現在7月、私の散歩道には まさに盛りと咲いている トケイソウ これらの花はみな日本の夏を代表する花たち 炎天の空に映えて輝いていた花たち 最近の気候は、 春先から雨多く、晴れれば夏日 この状態が5月から、ずっと続いている。 まさに亜熱帯の雨季に似て。 メリハリをつけて咲いていた日本の夏の花たち だらだらとこのまま秋まで咲き続けるつもりなのだろうか。 さらに、私の散歩道には もう、萩の花も咲き始めている 涼しげに朝露に濡れて 夏の風にゆれている。 萩に似ているが萩ではない、 コマツナギ(駒繋ぎ)は 5月末にはもう満開 勿論、今も咲き続けている 2006年/09/19には、コマツナギが この同じ場所で、初秋の風に可憐に揺れて咲いていたのに、 今年は梅雨に入る前から咲きはじめている。 秋のひんやりとした空気が 淡いピンクを深みのあるピンクにして、 可愛げに咲いていたコマツナギ。 春先から咲き始めるコマツナギのピンクは大味なピンク。 日本の繊細な四季から生まれるピンクとは程遠い。 梅雨の季節に輝く花 紫陽花 最近の紫陽花は西洋に渡欧して品種改良され 再来日した西洋アジサイの花が多く 色も形も多彩、豪華である。 白のアナベル 花びら(ガクであるが)は、細かく 淡いグリーンがかった白から真っ白に、 大きなぼんぼりとなり 雨にけむる白のアナベル。 灰色の空に溶け込みそう。 雨の日の白いアジサイは おとぎの国のフェンタジー この淡いピンクのアジサイも 甘い綿菓子のピンク色 雨のなかで明るく輝く 品種改良に改良を加えられ 次々に色々なアジサイが誕生する。 その豪華さ、華麗さ はっきりとした色合い いかにも都会的な心地よさ でも、雨のなかで 淡いクリーム色から桃色へ、そして淡いブルーへと 微妙に変幻していく あの日本の紫陽花も捨てがたい。 地味な色合いだけれど 降り続く雨のなかでしっとりと咲き続ける 日本の山里の梅雨の風景 でも、 日本の紫陽花は 徐々に西洋アジサイにその席を譲ろうとしている。 亜熱帯の雨季に似た気候になりつつある日本は、 従来の繊細な四季の移ろいを 花たちから奪おうとしている。 最近の日本の気候の異常さは、かなりのものではないだろうか。 少なくとも、関東以西の季節の花々は、 四季の変化に敏感に感応することなくなり、 冬か夏の2季節に区分するだけでいいようになってきている。 今年はとりわけその傾向が強く、私の散歩道は、 初夏も盛夏も初秋も みな交じり合い同時に咲き競っている。 花の色も繊細さを失って、熱帯地方のような大味でなものになっている。 花たちが私たち人間に警告しているものは何か。
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