カテゴリ:本
3年程前、筒井康隆著「残像に口紅を」の単行本(中央公論社)を買った。 文庫本より活字が大きいだろうと思って買ったのだが、 1989年発刊なので、活字は大きくなかった。 なので、電車の中や病院の待合室で、メガネ無しで読む事はできず そのままになっていた。 で、ここに来て、コンピュータのセットアップやバックアップで、 待ち時間が多くなったので、その間に残りを読み進めることにした。 この本は、言葉(文字・音)がひとつずつ消えていき、 その言葉を持つ「物」も同時に消えていく、という内容。 最初は「あ」と「ぱ」が消えて、書棚から、この音を含む 作者名と書名の本が消える。 そして、次には、自分の娘まで消えていく。 書名の「残像に口紅を」は、消えた娘に口紅を塗ってあげる、 ということから来たもの。 で、作者特有の漢字使いなのか、私の知識不足なのか、 やたらと読めない漢字が出てくる。 脚立にルビを振っているのに(他に読み方がないのに)、 それ以上になじみの無い漢字にルビが無い。 そして、読んでいくうちに、矛盾を感じるようになった。 言葉(文字・音)が消えると、その音を持つ物体も消えるのだが、 消え方にえこひいきというか、自己都合があるように思えるのだ。 例えば、地球の「ち」は早い段階で消えているのだが、 地球は存在している。 ま、地球がなくなったら、小説の舞台もなくなるのだから、 それを言っちゃぁお終めよ、なのだろうが。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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おはようございます。10日、ウクライナ全土でロシアによる大規模なミサイル攻撃、死傷者は120人超。また戦いが激化しそうですね。
認知が進むとそうなるのですね。いつなるか分からないですから,私も終活も今のうちにすすめたほうが良さそうです。 今日も良い一日をお過ごしください。 (2022.10.12 07:05:31)
「『あ』と『ぱ』が消えて」って・・・この字が付いた言葉が消えちゃうなら、あっという間に、いろいろなモノが無くなっちゃいそうですねぇ~。
それこそ、地球が無くなっちゃったら、話にならないから、ご都合主義的に、残っているモノもあるのかも、知れませんが・・・ 「言葉があるから存在している」「存在しているから呼び方(言葉)がある」って、そこに注目したのは、面白いですが・・・ ウフフ、何となく、矛盾を感じたら、ちょっと、興ざめしちゃいそうです~。 (2022.10.12 08:39:22)
発想は面白いけど、かなり無理がある小説のようですね。それが面白い所なのかな?
それにしても長く人生生きて来ているのに読めない漢字が一杯です、トホホ。 (2022.10.12 09:28:36)
こんにちは~♪
わからない漢字が多々 難しそうな本ですね。 バラの違い 夏顔は小さくて花びらが少ない まるで違うお花のように見えます。 秋顔は大きくて花色が濃くなり 見ごたえのある姿になります。 春のバラより美しいです。 (2022.10.12 12:15:41)
こんにちは
筒井康隆氏の独特の書き方ではないかと思います。 (2022.10.12 12:43:41)
わ~、読めない漢字がいっぱい。
読めない漢字ばかりだと、読む気も無くなりそうです。 言葉が消滅していく世界って、認知症が進んでいく話なんでしょうか。 それともSFなのかな? (2022.10.13 00:07:52) |
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