【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

フリーページ

お気に入りブログ

アトランタの風に吹… まみむ♪さん

コメント新着

 NOB1960@ Re[1]:無理矢理持ち上げた結果が…(^^ゞ(10/11) Dr. Sさんへ どもども(^^ゞ パフォーマン…

カテゴリ

2003年05月01日
XML
カテゴリ:カテゴリ未分類
(注)下記の文は今朝9時頃にその時点では正しいと思って書いたものですが、地方統一選挙の関係で3年ぶりに5月1日にメイ・ディが開催されたとか。不況の折でもあり、熱心な参加者もいたようですが、全国で20万人くらいしか参加していないし、夕方のニュースまで気がつかなかったくらいですので、訂正とかはしないでそのままにしておきます。大目に見てやってくださいませ m(__)m

5月1日といえばメイ・ディです。といっても何のことやら解らない人もいるかもしれません。あっしも直接関ったことはないんですが、労働組合華やかなりし頃にはこの日に組合員が集結して集会を開いていたらしいのです。あっしが社会人になった頃はまだあったと思うんですが、あっしの勤めていたところはそういう運動とはまるっきり無縁で、ニュースでそういうことがあったと言うのを横目で見てる程度でした。ところが近年はメイ・ディと言う催しそのものがあまり聞かれなくなりました。と言うのは、労働運動の主導権争いからメイ・ディの開催が分裂し、一方で労働者の暮らしが豊かになって労働運動で処遇の改善とかをして貰わなくてもどうにかなるようになり、労働運動しないほうが出世もし易いだろうという打算もあって労働組合に入らなくなる人が増えて、催しに参加する人が減ったと言うこともあります。労働運動の魅力が失われ、労働組合の組織率(従業員の組合への参加比率)が低下し続けるので、平日である5月1日でなく、この前後の祝祭日に開催したり、お祭り気分のイベントへ模様替えして参加者数を確保しようとしたみたいですが、もはやメイ・ディと言う言葉が死語になったような印象があります。

そもそも労働運動とはなんだったのでしょう。かつてマルクス主義経済学が主流だった頃、労働者と言うのは資本家に搾取される存在だと考えられていました。実際マルクスが生きていた頃は労働者は劣悪な環境で働かされ、賃金が低く抑えられているために小さな子供まで働かないと暮らしていけないような状況で、しかも労働者が仕事にあぶれているから労働条件の改善を訴えても「厭なら辞めろ」と首を切られるので、泣き寝入りするしかなかったのです。資本主義経済の草創期には安価な労働力によって生産が支えられ、生産力の向上による市場の拡大および商品のだぶつきが生じ始めると商品購入をする消費者を育てないといけないことになって、労働者の労働条件が改善されるようになるんですが、この商品のだぶつきが発生するまではより多くの収益を得るために労働者の賃金は出来うる限り低く設定されているんです。ある意味「衣食足りて礼節を知る」みたいなもので、資本家は利益が出るまでは賃金を抑えないと赤字になって経営が成り立たないけど、生産性が向上し、利益が出るようになると、最初のうちはより多くの利益を得るために賃金抑制を続けるけど、やがてそれでは上手く行かないことに気がつき始め、賃金抑制をやめるようになる。モチロン資本家がある日突然そういうことに気がつくんじゃなくて、労働者の賃金を上げることは目先の利益を減らすことになるけど、賃金が上がることでより多くの商品を購入することになり、それが売上の増加となってより多くの利益を上げることが可能になることを、労働側から提示されることで学んだのだと思われます。これが発展して資本家と労働者が利益を適度に按分することがより多くの需要を創出し、この需要がより多くの利益をもたらし、更にこの利益を按分することで利益拡大の好循環が続くことになる。つまり、労働運動は労働者の待遇改善を求めながら、資本家をも潤すことを実現してきたといえるのかもしれません。

ところが、この資本家と労働者の蜜月も無限に続くわけではなく、日本では高度成長とインフレを発生させ、国内的には豊かさを享受してきたものの、国際的には豊かになりすぎて、国際競争力を失ってしまった。賃上げすれば需要が創出されるけど、賃上げのために商品価格を引き上げたので物価が上昇し、名目賃金は水脹れしたけど、実質賃金は据え置きされたようなものだ。これは市場が飽和状態になったためで、賃上げがそのまま新たな需要創出に繋がらなくなった分を商品値上げでカバーせざるを得なくなったからだ。この賃上げとインフレの悪循環が名目的な豊かさと国際競争力の喪失をもたらした。

今日起こっているデフレは際限なく上がってしまった賃金と物価を適正な水準に戻し、国際競争力を取り戻すチャンスでもあるのだ。ひたすら我慢して、アジアなどの競争相手国の物価水準が日本に追いついてくるのを待つのが根本的なデフレ解消の処方箋に違いない。技術力では先頭グループをキープしているけど、労働コストが高すぎるから国際競争力がないだけで、労働コストをどうにかできれば国際競争力を取り戻すのも容易だろう。労働コストの引き下げのためには物価を下げることが必須となる。要するにデフレです。つまり、デフレを解消するために無理やりインフレターゲットを設定しても国際競争力は取り戻せないので、下手をするとスタグフレーション(不況&インフレ)に陥ってしまう危険性を孕んでいる。

ところでメイ・ディの話に戻るけど、労働運動は雇用確保のために四苦八苦しているんだけど、今やるべき仕事はデフレの中でどういうことをすべきかを啓蒙することではないだろうか。より高く飛ぶためには一旦身体を縮こめないとダメなように、雌伏期は雌伏期として受け止めてそれなりの対応をしないと却って事態を悪くしてしまいます。風邪を引いたときに無理して肺炎になるよりも身体を休めた方が損失は少ないでしょ?急がば回れ、ですよ。目先のことに一喜一憂するのをやめて、大極的に考えられるよう、啓蒙することが求められていると思うんですが、そういう風に思われていないんかなぁ…





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2003年05月01日 21時59分49秒
コメント(10) | コメントを書く


PR


© Rakuten Group, Inc.