【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

フリーページ

お気に入りブログ

アトランタの風に吹… まみむ♪さん

コメント新着

 NOB1960@ Re[1]:無理矢理持ち上げた結果が…(^^ゞ(10/11) Dr. Sさんへ どもども(^^ゞ パフォーマン…

カテゴリ

2003年05月18日
XML
カテゴリ:カテゴリ未分類
なんか好く解らないことでテレビも新聞も騒いでいる。「りそな銀行に公的資金注入」とかいう話だけど、経営破綻したのかと言うとそうでもないらしい。日銀が特別融資することで預金は全額保護され、業務も通常通り行うと言う。そもそも「りそな」ってナニ?

あっしが社会人になった頃は長信銀、都銀、信託銀行、地銀、相互銀行って分け方になっていて、そのうち相互銀行が第二地銀と呼ばれるようになった。長信銀とは興銀、長銀、日債銀の3行で、都銀は第一勧銀、拓銀、東銀、太陽神戸、三井銀、三菱銀、富士銀、住友銀、大和銀、三和銀、協和銀、東海銀、埼玉銀の13行だった。長信銀と都銀のあわせて16行の変遷を見てみると、太陽神戸と三井銀が合併して太陽神戸三井銀、社名変更してさくら銀行となり、協和銀と埼玉銀が合併して協和埼玉銀、社名変更してあさひ銀行になった。その後、拓銀、長銀、日債銀は相次いで破綻し、長銀と日債銀は一時国有化され、数兆円の公的資金が注入された後、数億円から数十億円で民間に払い下げられ、新生銀行とあおぞら銀行になった。また、持ち株会社が認められたこともあって統合が進み、東銀と三菱銀が東京三菱銀行、興銀、第一勧銀、富士銀の3行がみずほ銀行、さくら銀行と住友銀が三井住友銀行、三和銀と東海銀がUFJ銀行、そして大和銀とあさひ銀行がりそな銀行になった。この他にも地銀や相互銀行を吸収合併してるケースもあるけど、煩雑になるんでここでは除くと、主要16行が再建途上の2行を除くと5行に収斂したことになる。

このうちの一つであるりそな銀行に公的資金が注入されることになったんですけど、その理由と言うのが「不良債権処理と株価の下落による含み損の計上によって自己資本比率が国内営業の最低基準である4%を下回り、業務の継続が不可能となったため」らしい。仮にりそな銀行の業務が出来なくなると金融不安を呼び起こしかねないので、公的資金を注入して資本を増強し、日銀が特別融資をすることで資金繰りを支援する。これによりりそな銀行は通常の業務を継続でき、経営陣は責任を取って辞任するものの、株主の責任として減資は行われず、上場も維持されるとか。公的資金が注入されるからには国が経営を監視し、人員の削減や給与の引き下げ、関連子会社なども処分するらしいけど、今ひとつ好くわからない。

このりそな銀行と言うのは今年の3月に出来たばかりで、合併してすぐの決算で自己資本比率が低すぎることが判明したんだけど、だったらなんで合併したんだろう?合併しないと不良債権処理などが出来ないと考えたから合併したんだと思うけど、合併してもどうしようもないんなら合併しないほうが社名変更に伴う様々な費用などが発生しない分だけでも傷を深めないで済んだんじゃないかって思うんですよね。こういう業種だから合併に際してもそれなりの許認可が発生するんだから監督省庁のほうでそれなりの指導とかも出来たはずでしょ?それが決算期末まで一月足らずで瓦解するってちょっと酷すぎる。ある意味株主への背任とも言える経営責任が生じるはずなのに、代表役員が退職金ゼロで退任することで責任を果たしたことになるなんて甘すぎる気がする。普通の民間企業並みのリストラを行っていればこんなことになっていなかったはずで、今後給与を30%カットするといっても遅すぎるんですよね。

それ以前に国が銀行をどうするのかと言うビジョンに欠けているのではないか?景気が低迷し、企業経営が悪化しつつある状態では銀行の不良債権は新規に発生し続けているわけで、本気で不良債権をなくそうとするならまず貸出業務を止めてしまうしかないんですよね。貸し渋りや貸しはがしと言うものを行って、債権の内容を健全化した後、改めて優良企業などに貸し付けていくしかないんですよね。といってもデフレ下では優良企業は銀行以外から資金の調達をし、青息吐息の企業が銀行から借り続けているわけで、銀行の業務そのものが成り立ちにくくなっているんですよね。だから、慌てて不良債権処理を終わらせようとすればするほど銀行も企業も苦しくなっていくんだから、景気が回復するまで不良債権を塩漬けする感じでじっくり腰をすえて我慢するしかないんです。そりゃモチロン不良債権がない状態になれば景気は回復しているはずですけど、今のやり方は肺炎で高熱を出してる人の熱を下げるために水風呂に入れるようなものです。健康な状態なら水風呂も平気でしょうけど、ほとんど自殺行為ですよね。

企業会計から曖昧さを払拭するのは早急にしなきゃいけないことで、株価下落時の含み損の計上とか、より実態に近い数字を株主に提示させなきゃいけないんですけど、そのために会社を倒産させたり、公的資金を注入させたりするのって短期的には本末転倒ですよね。長期的にはそうするのが当たり前だけど、銀行だけは特例として甘くする分リストラを厳しくさせて支援なしでも収益を上げられるようにするのが先じゃないのかしら?インフレターゲットと同じで景気の好いときは確かに物価も上昇するけど、物価を上昇させることが景気が好いこととイコールじゃないように、銀行の経営が健全なときは不良債権を抱えていないけど、不良債権を抱えないようにするために無理すれば銀行だけでなく多くの企業も倒産に追い込まれて却って健全な経営から程遠いものとなってしまうだろう。急げば急ぐほど傷口を押し広げるようなものです。

小泉さんは単なるパフォーマーで経済については素人です。塩川さんはボケ老人の振りをして周りを煙にまいてるけど、それなりにまともなほうですが、きらりと光る華がないから政策では精彩を欠いている。竹中さんは学者だけど実務は素人ですね。短兵急な改革は小泉さんのパフォーマンスにピッタリですけど、竜頭蛇尾以上のものって今のところはこれといってない。実質成長率がプラスだから景気は悪くないと強弁するのは、みんなが10円損してるのに5円の損で済んでいるからラッキーだというのと同じで、損しているのに変わりないのを誤魔化しているだけなんですよね。こんなことなら竹中さんを首にして柳沢さんを残しておいた方が好かったような気がしちゃいますよ。

それにしても公的資金の注入は2兆円らしい。国民一人当たりで2万円近くですよ。コンだけのお金を銀行とはいえ私企業につぎ込むことになった元凶は小泉さんと竹中さんの無策ぶりだということだけは間違いないでしょう。このコンビが経済政策を担っている限り日本経済が明るくなることは絶対にない!と言い切ってしまいたくなります。小泉さんのパフォーマンスに惑わされずに実情を見つめて自分なりに考えないと、何にもならないんですけどねぇ…





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2003年05月18日 14時31分34秒
コメント(4) | コメントを書く


PR


© Rakuten Group, Inc.