皆さま、きょう10月14日は、切り絵作家で、私の30年来の親友でもあった成田一徹さんの命日です。2012年のこの日、彼が急逝してから、早いもので9年となりました。
9 年の歳月が経ってもなお、奥様から「都内の駅構内で倒れて救急車で運ばれた」という一報を聞いたのが、まだ昨日のことのように思い出されます。今でも、一徹さんが突然バーUKのドアを開け、「遅くなってごめん、ごめん」と言って入ってくるような錯覚に時々襲われます。
「バーUK」の名付け親は、皆さまご承知の通り一徹さんです。「定年後にバーを開きたい」という私の夢を知っていた彼が、いまから約15年ほど前、ウイスキーの故郷・大英帝国(UK)と、当時我が家で飼っていた「うらん」と「かんろ」という2匹の愛猫の名にちなんで名付けてくれました。
その際、コースターや門燈も一緒にデザインしてくれて、その切り絵原画までプレゼントされました。結果的にこれで背中を押され、私の決意も固まりました。なので(2014年5月に歩み始めた)バーUKは、一徹さんの「後押し」無くしては誕生しなかった店です。
ご存知のように、バーUK店内には一徹さんの「原画ギャラリー」があり、バー関係の絵を中心に常時10数点を展示しています。店内にギャラリーをつくるという構想は、生前の彼には伝えていましたが、実現したバーUKを見ることなく天上の人となってしまったことは、今も残念でなりません。
一徹さんは亡くなりましたが、私は、彼が創り出した独創的な芸術は永遠に不滅だと信じています。2019年末には、6年越しの念願が叶って、バー切り絵作品集『NARITA ITTETSU to the BAR』改訂増補版を刊行することが出来ました。
これを記念して始めたバーUK公式HP上での「ITTETSU Gallery:もう一つの成田一徹」の連載も、すでに1年を経過し、400点近い知られざる作品を紹介し続けています(今後もまだ続きます)。
バーUKと私はこれからも、一徹さんのバー業界への貢献とその唯一無比の画業(アート)を次世代へ伝えるため、微力ながら精一杯尽力していきたいと強く思っています。 |
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2021/10/14 10:31:46 AM
コメント(0)
|
コメントを書く
[Bar UKマスターのつぶやき] カテゴリの最新記事
もっと見る
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
エラーにより、アクションを達成できませんでした。下記より再度ログインの上、改めてミッションに参加してください。
x
Profile
うらんかんろ
大阪・北新地のオーセンティック・バー「Bar UK」の公式HPです。お酒&カクテル、Bar、そして洋楽(JazzやRock)とピアノ演奏が大好きなマスターのBlogも兼ねて、様々な情報を発信しています。
|
Free Space
▼Bar UKでも愛用のBIRDYのグラスタオル。二度拭き不要でピカピカになる優れものです。値段は少々高めですが、値段に見合う価値有りです(Lサイズもありますが、ご家庭ではこのMサイズが使いやすいでしょう)。▼切り絵作家・成田一徹氏にとって「バー空間」と並び終生のテーマだったのは「故郷・神戸」。これはその集大成と言える本です(続編「新・神戸の残り香」もぜひ!)。▼コロナ禍の家飲みには、Bar UKのハウス・ウイスキーでもあるDewar's White Labelはいかが?ハイボールに最も相性が良いウイスキーですよ。▼ワンランク上の家飲みはいかが? Bar UKのおすすめは、”アイラの女王”ボウモア(Bowmore)です。バランスの良さに定評がある、スモーキーなモルト。ぜひストレートかロックでゆっくりと味わってみてください。クールダウンのチェイサー(水)もお忘れなく…。
|
|