結婚記念日
昨日は結婚記念日、もう5周年です。今まであまりちゃんとお祝いはしなかったのですがキリの良い数字だし、長年行きたくて行く機会に恵まれなかったイエール中心地のレストランへ行くことに。その名もJardin de Bacchus(バッカスの庭)。ミシュランではナイフ・フォークマークが3つ、行った人は皆「美味しかった!」との感想を残していたのでかなり気合を入れて、数年前に買って一度も身につけたことの無いカルティエのスカーフをまとって臨みました!外観もチラッと見た内装もうん、バッカスって感じでヨイじゃないですか。しか~し!古代ギリシャ、オリンポスの園に足を一歩踏み入れたら聞こえてきたのはフレンチポップス。マジで!!??しかも席に着き、メニューを見ていると女主人が隣のギャルソンに話しかけた内容がまる聞こえ、「昨日、Stevenが…」って、おいおい、昨日見たテレビの話聞こえる音量でするなあ!ちなみにこのStevenとは今、毎週木曜日M6で放送されているBachelorという番組で、公開花嫁探しをしている億万長者のこと。あまりに世俗的過ぎて、バッカスの庭を訪れるのを待ち焦がれてついに叶った私のイメージも崩れ去っていく…。…すでにこの時点でポイント-2。お客が来るまでの裏方ソングと思いたいフレンチポップスが続く中、オーダーしてふとテーブルのグラスを見れば、トヨタのCMのお姑さんさながら(ごめんなさ~い、在仏者なら分かるはず!)、「コレ、クリスタルでさえないじゃない!」と思わず口をついて出てしまった…私も立派なお姑さんになれますね…。…さらに-1。付け出しが運ばれたところで美味しさに評価が上がるも、前菜のマッシュに根がついていた…、パンもなんだかフレッシュじゃない。しかも運ばれてきたサンペリグリノはペットボトル入り!高級レストランなら、ビン入りでしょう…っていうか、もしかして私たちが勘違いしてる??…ということで-3…。しかしワインを注ぐギャルソンと思われた男性の胸にソムリエバッジを発見!壁にはコンクール経験の賞状が張られていました。経費削減でソムリエなのにギャルソンの仕事もさせられているようです、ちなみにこの日はカップルが2組、4人連れが2組。1人で全然まわせない客数ではないのですが当然女主人は姿を消した後も、彼は私たちには最後までワインを注がせませんでした!スバラシイ!と思う一方、なんだか気の毒に。現在飲食業にかかる税率を19,5%から5,5%にする法案が出ています。ドイツ、及びベルギーなどの近隣国では反対の声が上がり、EUで検討されています。(陸続きなだけに勝手に国内で何でも決められないのです…)失業率が高い割りに飲食業界ではマンネン人不足のフランス、一人に対する仕事量は結構キビシイ。しかしこれが晴れて施行される日が来れば雇用者も税金を気にすることなく従業員を増やせます。それまでガンバレ!と心の中で応援しつつ、メインがやってきました。うん、美味しい!いや、今までの毒舌を改めるためではなく(笑)、本当にお世辞抜きで、確かに出てきたお料理は全部美味しい!ここで足元にナプキンが目に入り、旦那に「ほら、落としてるよ」と合図したらちゃんと膝の上に載っている。私のでもないし。つまりお昼の営業後に見落としたんですね。…-1。そしてチーズの台車が運ばれてきたところで再び目を疑う。行き慣れたスーパーのチーズだぁぁぁ!しかもラップ付き、これはかなりスゴイことですよ!加えてパンの補充にも来なかった。…-3。そしてこの頃、フレンチポップスのCDは一周したらしく、BGMは着席した時の曲に。あぁぁぁ…。やっぱり、料理・サービスともに満足できるレストランへ行きたかったら星1個はつかなきゃだめなんでしょうか。にわかミシュランの覆面調査員気分でこんなアラ捜しをしながら、旦那は私に言いました。「君だからこんなハズレなレストランでもこんなふうに楽しめるんだね。」だって。あれ?のろけてるわけじゃないんですけど。ツッコミが入りそうなオチでスミマセ~ン…。