ブルターニュ旅行編集後記
今回が2回目のブルターニュ旅行、前回は南部のナントやコンカルノなどを訪れましたが今回は北部、やっぱり寒かった~!7月の初めで南仏は30度、ブルターニュ北部では15度、半分です!いつもは寒さの苦手なpidooですが去年の猛暑で辟易していたので肌寒さも気持ち良い!地元の地方紙では去年の猛暑のおかげで毎年の夏のヴァカンスに南仏を選んでいた層がほとんど涼を求めてブルターニュ地方に殺到する傾向にあると告げていました。ブルターニュの天気は変わりやすいとは言いますが、幸運にも晴天に恵まれたpidoo一行。住人から言わせれば湿気と雨が多く、曇り空とブルターニュ地方特有の白やグレーの壁に黒い屋根からイメージされるものはウツそのものらしいですが、旅行者のpidooの目にはとっても新鮮に映りました。特に北の人たちは南と比べ信仰心が厚く、民家の外壁にしばしば掘り込まれたマリア像を発見、これも南ではあまり見られないことです。そして何よりpidooのツボにはまったのが新鮮な魚介類!!ウマかった~~~~~!!!!地中海沿岸に住んでいるなら魚介類も豊富と思うでしょう?違うんだなぁ~。一昔前獲りすぎたツケと、外海との接点が唯一ジブラルタルGibraltarの狭い海峡という地理的環境から、地中海にはもうほとんど魚たちが残っていないのです。後者の理由から潮の満ち干きもほとんどないので貝類も大西洋側と比べ極度に少なく、市場に出回っている魚介類たちのほとんどは大西洋沿岸産です。またフランスの魚の絞め方は日本と異なり、南仏への鮮魚輸送ルートは結構いい加減なので最悪の生きの悪さ。海が無いにもかかわらず輸送ルートの発達しているパリのほうが鮮度が格段に良かったりします。お魚が頻繁に食卓に載る国で育ったんですもの、マンネン鮮魚に飢えているpidooにとって今回の旅行はそんな日常の食生活の不満を一気に満たすものとなりました。特に感動したのはロスコフRoscoffで食べたとれたてのカニ!!水揚げされて数日、数週間も水槽で飼われたそれとはワケが違います!ストレスが動物に与える影響を舌で知ったのでした。さて、ブルターニュを旅行するに当たり、「知っててよかった~」と思ったのが英仏100年戦争。歴史的観光場所のほとんどはなにかしらそれと因縁があり、だいたいの筋書きを理解していると素通りしなくてすみ、より興味深い旅になります。イギリス、つまりグレートブリテン島は仏語でグランド・ブルターニュ。主人に「ブルターニュの名前の由来はグランド・ブルターニュ?」と聞けば「それは逆!」との返答。そうか、もともとイギリス王家ができたのはフランスの都合からだった…。(イギリス人にはまた別の解釈の仕方があるんでしょうけど)もっと知りたい気持ちを刺激するブルターニュ地方。ちょっと、いやかなり遠いけど、時々は訪れたい場所の一つとなりました。…と思っていたらなんと帰宅後、トゥーロン-イエール空港からブレストまでの飛行機がプロモーションで片道39ユーロからだって!調子に乗ってロスコフの港からフェリーでイギリス行きも夢ではない!ぐんと距離が短く感じ次のヴァカンスが楽しみなpidooです。*英仏100年戦争について詳しく知りたい方にお勧めの一冊。集英社・佐藤賢一著「英仏百年戦争」ブルターニュ旅行記はこちらから