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2011.01.07
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カテゴリ:ばくばく冒険小説
逢坂剛のサスペンスミステリー作品を読んだ。

○ストーリー
大学病院精神神経科医・南川藍子は,謎の男性につけ回されていた。それは付き合っている刑事なのか,精神鑑定を行った患者なのか,同僚の医師なのか?さらに連続殺人事件が起き,藍子はその犯人にも狙われる。全ての事件が終わったと思ったその時,意外な人物が浮かび上がる。

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「さまよえる脳髄」というタイトル通り,ミステリー作品だが人間の精神について,精神神経学と大脳生理学の両方からのアプローチが語られる。右脳と左脳の機能の差,左右の脳をつなぐ脳梁(のうりょう)の断絶など,作品の中にうまく取り込まれている。

ただし〈右脳ブーム〉〈脳トレブーム〉を経験した現代だと,今ひとつインパクトに欠ける気がした。1992年の作品なので,発表された際に読んでいれば,もっと違う印象を受けたと思う。

残念なのは,優等生的に脳については「精神神経学でも大脳生理学でもまだ分からない部分が多い」として,どっちつかずのスタンスを取っているところだ。だから犯罪者たちの動機も,過去のトラウマなのか,生理学的な器質なのか,明らかにしないで物語が進められてしまう。

偏った意見を述べても,平気な顔をしていられるのは島田荘司ぐらいか?

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主人公・南川藍子は30代半ばの女医で,優秀で美人で気が強い。そして彼女の周りには怪しい男性が多い。

傷害事件を起こして藍子が精神鑑定を担当している男性が怪しいのは,ある意味しょうがない。けれども藍子が付き合っている刑事の行動も不自然な部分があるし,同僚の医長に至ってはマッドサイエンティストのようで不気味だ。

ちょっと,この勢ぞろいぶりに笑ってしまった。しかも,なぜか藍子の女性の友人や同僚は1人も登場しない。

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少しキツイ言い方をすれば,この作品は2時間サスペンスドラマの空気がある。美人の精神科女医が主人公で,サイコキラーの犯人は患者,同僚,友人の中の誰か・・・ほらほら,なんとなく主演はこの女優で,とか思い浮かべてしまう。

まあ女医,キライじゃないけど。

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さて,安っぽいサスペンスと思わせて,最後の最後に一捻りがある。「えっ?この意味は?」とどうしても前の部分を読み返して,うなってしまった。

少し古い作品となってしまったが,逢坂剛のエンターテインメント作家としての実力は,十分にうかがえる。








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Last updated  2011.01.08 10:54:22
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