美味しいワインと出会う旅

フュッセン九段下店で斉藤シェフの料理と供に美味しいイタリアワインを飲みました。

最初からの3本は今お気に入りのカンパーニャのサン・グレゴリオの作るワインです。

泡：ダブル　ファランギーナ・ビアンコ・メトード・クラシコ　CP85

あのシャンパンの奇才ジャック・セロスとサングレゴリオのコラボで作る夢のスプマンテのファーストリリースが先月予約してあったので届いて来ました。予定を変更してこれを飲む事にしました。ダブルとは2人のコラボと言う意味です。

ファランギーナと言う地元の品種を活かしたワインです。輝く黄金色、長期熟成を感じさせる長時間続く綺麗な細かい泡、香りは熟した果実の香りがします。洋梨、リンゴ、パイナップルの香りがします。味わいも濃密な果実味を感じます。ピノやシャルドネのシャンパンに慣れた口には最初は違和感がありましたが、とてもよいワインです。新しい世界のスプマンテです。きっと数年後にはもっと磨かれて凄いスプマンテになる予感がします。

白：フェウディ・ディ・サングレゴリオ・ファランギーナ・サンニオ　２００４年　CP84

澄んだ麦わら色、洋梨、リンゴ、バナナの香りがします。先程の泡と同じ葡萄ですが、こちらの白ワインの方がファランギーナの個性がよりはっきり出ていると思います。味わいもボディーがあって膨らみがあります。熟成させて美味しくなるタイプの白ワインだと思います。ラベルもオシャレでモザイクタイルで描いたウズラ2羽が可愛いです。

赤：タウラジ・ピアーノ・ディ・モンテヴェルジネ　1999フェウディ・ディ・サン・グレゴリオ　PP95　CP96

これは最初から凄いワインです。パーカーが95点付けた理由が良く判ります。深いガーネット色、抜栓して30分位ですが既に開いている感じです。オーストラリアの良質のシラーズの様なパンチがあります。十分に熟しきったブラックベリー、プラム、フランボワーズ、カシスと言ったベリー類の香りがします。しっかりと厚みのあるボディーに十分熟れた果実味、そしてミネラルを感じます。ふくよかなタンニン、程よい酸味、バランスがとても良いです。喉越しもよくビロードの様な舌触りです。エグミやザラツイタ感じが全くありません。既に飲み頃の一段階目に入って来ている様です。これは気に入りました。  

赤：バローロ　　バルトロ・マスカレッロ　　2000　PP89　CP93

1時間前に抜栓、デキャンタしました。先程のタウラージが重かったのでブルゴーニュのピノノワールのグランクリュの様に感じました。深い深いルビー色、香りはなめし革、腐葉土、そして熟したベリーの香りがします。実に繊細でいながらパワーがあります。味わいはまろやかで厚い果実味がたっぷりです。スモーキーで多少タールの様な濃さがあります。スワリングしていると香りがドンドン出てきます。パーカーが89点しか付けていませんが、これはよいワインです。値段が上がるの心配なのでどうぞ低い点数を付けて下さいと言いたいです。モダンなバローロではなく古典的な本当にバローロらしいバローロです。私はこれが大好きです。  

赤：ブルネロ・ディ・モンタルチーノピアン・デル・ヴィーニュ１９９９ アンティノリ　PP９３　CP90

こう書くとイタリアワインに失礼ですが、今日飲んだワインの中ではボルドーの左岸タイプのワインです。鮮やかなガーネット色、カシスやすぐり、シナモン、コーヒー、腐葉土の香りがします。パワーがあって優雅なワインです。程よいタンニン、実に落ち着いて堂々としたワインです。アンティノリのキャンティは大好きですが、このワインも素晴らしいと思います。やはりアンティノリは香りの出し方が上手いと感心しました。

  
赤：オルネライア２００２　PP９２　CP95

これは誰が飲んでも高級なワインを飲んでいると感じるワインだと思います。実に美味しいです。ボルドー右岸、のミッシェルロランがコンサルタントしたサンテミリオン等に若干似ています。もっともこのワインもロランがコンサルタントしているので当たり前です。輝きがある濃いガーネット色、香りはブラックベリー、プラム、シナモン、丁子、サンザシの香りがします。膨らみのあるしっかりしたボディーに豊かで溢れんばかりの果実味が調和し、余韻も長くミネラル感を感じます。柔らかい酸と力強いタンニンとのバランスもよく、喉越しも綺麗です。今飲んでも十分美味しく、熟成させても美味しくなるタイプのワインです。  

今日のワインは全て完璧な保存状態で悪い瓶は一本もありませんでした。

イタリアワイン総集編と言う感じで、ブルネロ、バローロ、タウラージ、スーパートスカーナと一気に飲んでしまいました。短い時間でイタリア一週旅行をしたみたいで楽しかったです。

最近再び勉強を始めたイタリアワインですが、香りが弱く、果実味だけが全面に出たワインが多くがっかりしていましたが、今日のワインはどれも素晴らしい香りで堪能できました。イタリアワインの奥の深さの一遍を見た思いです。