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2010.03.31
テーマ：ニュース(100014)
カテゴリ：ニュース
３０日に時効を迎えた国松孝次警察庁長官狙撃事件。
それでも「オウムの犯行」とする記者会見を開く警視庁の公安部長。  警察は何を守りたいのだろう。 何のために存在しているのだろう。 そう思わせる記者会見だった。 毎日新聞は社説でこの件について厳しく主張している。 社説：長官狙撃「所見」 敗北は率直に認めよ 同じく朝日も社説で警視庁の会見を批判している。 公安部長会見―法治国家としておかしい ３１日の中国新聞は社説でこの件について書いている。 長官銃撃事件時効 捜査失敗の検証怠るな（中国新聞） 同じく３１日の読売は、「編集手帳」で警視庁の公安部長による記者会見を批判。 ３月３１日付 編集手帳 信濃毎日新聞も警察を厳しく批判。 長官銃撃時効 警察の反省が見えない 時効を迎えたにもかかわらず、「人権に配慮」しつつ捜査資料を公開。 警察庁長官狙撃事件捜査結果概要について【PDF】 しかも「オウムの犯行」と決め付ける。 捜査手法も自白偏重と批判される。 記者会見前に、「この内容では批判される」と思わなかったのか？ 少なくとも日本は法治国家。 にもかかわらず、検察が起訴を見送った事件について犯人を特定する会見を開く。 こんなことが許されるのか？ 警察側はこう言いたいのだろう。 警察トップが命を狙われた事件。看過できない だからといって、起訴されず時効を迎えた事件の犯人を会見で話す。 これが認められたら日本は法治国家を捨てることになる。 特定の人物、団体を犯人呼ばわりするためには裁判など正しい手続きが必要。 それを一番知っているのは警察庁、警視庁ではないのか？ 刑事事件の大原則である推定無罪を、警察側が無視する。 警視庁の会見は、まさにその瞬間だった。 捜査は間違っていた。 間違いをやり直すことはいくらでもできたはずなのに。 頑固さがそれを邪魔したか。 今回、会見での暴走は何を意味するか。 それは、警察というプライドの高い組織が誤るとどうなるか。 はっきりと国民に示した。 捜査はなぜ、どこで間違ったのか。 暴走会見の前にすべきことがある。 追記 同じくこの件について書かれた３月３１日の日経社説。 長官銃撃時効の後に 以下のように書かれている。 ＞時効完成後、警視庁が捜査結果の概要を公表したのはまったく異例で賛否両論があろう。 （太字部分、上記日経の記事から引用） 他社の社説とは違い、捜査結果の公表に対して一定の評価をしている。 その理由は以下のとおり。 ＞ 検察当局が証拠不十分と判断した容疑内容を「警察が突き止めた事実」のように記すのは、容疑をかけられた側の人権の観点からは問題がある。しかし、警察がどのような調べをして何を証拠にオウム関係者に容疑をかけたのかを公にし、捜査を国民の批判にさらす意味では、公共の利益にかなうとの評価もできる。 （同じく太字部分、上記日経の記事から引用） 今回の公表が「公共の利益にかなうとの評価もできる」と書いているのは日経だけだろう。 日経に賛成するわけではないが、珍しいので記録として残す。 *********************** 関連記事 国松警察庁長官銃撃事件が時効 日経と朝日の社説の違い～長官銃撃事件時効の後で。 生き生き箕面通信485 ・”素晴らしい”日本の警察 解決してたと思ってた。 「国松警察庁長官銃撃事件」公訴時効成立 国松元警察庁長官銃撃事件 明日時効 国松元警察庁長官狙撃事件が時効？ 推定有罪を喧伝した警視庁 警察庁長官狙撃事件が時効成立 オウムによるテロ？ 国松長官狙撃事件の意味とは何だったか。 *********************** ※トラックバックは管理人が承認した後に表示されます。 バナーにクリック願います。  ***トラックバックはテーマに関係するもののみどうぞ。 その場合リンクは必要とはしません。 意見があればメッセージでどうぞ。 ただし荒らしと挨拶できない人はお断りです。 今のところメッセージは全て読んでいます。 お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
最終更新日
2010.04.01 19:13:14
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