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カテゴリ:映画
どこかで見たことのある俳優だと思ったら、「クリクリのいた夏」で印象的な演技をしていたジャック・ガンブランが主役の刑事もの。だがただの推理アクションではなく、哲学的な思索さえ誘う一級の文学作品のような映画になっている。
異色なのは、この刑事と殺人犯の間に友情めいたものがめばえ「助け合う」ことさえあるというストーリーの流れ。アフガニスタン帰りの盲目のピアノ調律師の殺人犯とこの刑事に共通するのは私心のなさであり正義感。あるときからそれが刑事にもわかり、妻をなくした孤独な初老のベテラン刑事と祖国愛のためと信じて権力者に利用される犯人との間に、奇妙な親近感と連帯感が生まれていく。 この二人の俳優が渋いしクール。相棒役の女性刑事の慎ましいお色気も適度で、抑制がきいた密度の濃い展開にはヨーロッパ映画ならではの格調の高さがある。 バッハを弾く盲目の調律師が殺人犯の映画。こうした映画を作ることができるのは文化的な民度の高い国だけだ。もちろん日本はそうした国ではない。 2012年のフランス映画。サヴィエ・バリュ監督の映像感覚にも冴えがあった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
July 4, 2013 11:46:12 AM
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