カテゴリ:書評・読書メモ
「10年後の日本」文春新書を読む。 今後の10年について考えるための材料を、 日本と日本を取り巻く世界について10分野47項目にわたって、問題提起する。 (発売後2ヶ月後に勝ち組の象徴として載っているホリエモンが逮捕とは・・ 予測も難しことを暗示?!) まず、冒頭の格差社会の例示として、「ジニ係数」を引く。 以下は、『ウィキペディア(Wikipedia)』の説明ですが、 ジニ係数(Gini coefficient または Gini's coefficient)とは、主に社会における所得分配の不平等さを測る指標。(略) 係数の範囲は0から1で、係数の値が0に近いほど格差が少ない状態で、1に近いほど格差が大きい状態であることを意味する。ちなみに、0のときには完全な「平等」―つまり皆同じ所得を得ている状態を示す。 目安として、一般的には0.2~0.3(市場経済(自由経済)においては0.3~0.4。」 日本は1984年以来、この数値が上昇を続け、2004年時点で、「0.4983」。 0.5になると、上位4分の1の所得者がすべての所得の4分の3を占めることになる、 つまり、格差社会が広がっている、とのこと。 ただし、日本と中国や他のアジア各国の所得と比べると、 まだまだ日本の平均所得は高く、格差が大きくなったから貧しくなったのか、 ということは、ジニ係数だけで評価はできないのでは、と思います。 プログラミングの世界では、既に数年前から、日本国内だけの価格競争ではなく、 中国やインド・・場合によればベトナムのエンジニアとの競争が始まっています。 ・・ごめんなさい、もっと否定的な未来ですね。 「消費税二桁化、団塊世代の大量定年、学力衰退、500万人のフリーター、年金崩壊、熟年離婚ラッシュ…。」など、危機意識をあおり、「あなたは生き残れるか」 との表紙のコピー・・・ しかし、一介のPMとして リスク管理を実施して常に思うのだが、 プロジェクト開始にあたって 数百項目のリスクチェックシートを記述しながらも、 不安になってプロジェクトを中止するために リスク分析するのではなく、リスク分析というものは、 プロジェクトを立ち上げ、推進するために行なうのだ、 と認識しています。 新しいプロジェクトに臨む時の心境としては、 意気に感じながらも リスクだらけの荒波の海の中を 小さな舟で漕ぎながら勇気を奮って船出する、 という気持ちになります。 SEは「悲観論者的オプティミスト」であれ、といわれますが その通りだと思っています。 この本の少し不安感をあおっているトーンを感じながら、 かえって「そうではあるけれど、上を向いて」というようなことを考えました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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