カテゴリ:書評・読書メモ
生物と無生物のあいだ 福岡伸一「生物と無生物のあいだ」 (講談社現代新書) 2007年刊 生命とは何か? それは自己複製を行うシステムである。 ところで、 ウイルスは栄養を摂取することもなく、呼吸もしない。 一切の代謝を行わない。 特殊な条件下では結晶化する鉱物に似た物質である。 しかし、「ウイルス」は自己複製を行う。 つまり、ウイルスは、生物と無生物のあいだにある何ものか・・ シュレーディンガー曰く、 「秩序は守られるために絶え間なく壊されなければならない。」 生命は生きているかぎり、エントロピーは増大する。 「このエントロピー増大の法則に抗う唯一の方法は、 システムの耐久性と構造を強化することではなく、 むしろその仕組み自体を流れの中に置くことなのである。」 「生命とは、動的平衡にある流れである。」 遺伝子を欠損させたノックアウトマウスの実験を通してわかったこと・・ 何も起こらなかったことこそが、生命の奇跡であったという最後は感動でした。 <目次> ヨークアベニュー、66丁目、ニューヨーク アンサング・ヒーロー フォー・レター・ワード シャルガフのパズル サーファー・ゲッツ・ノーベルプライズ ダークサイド・オブ・DNA チャンスは、準備された心に降り立つ 原子が秩序を生み出すとき 動的平衡とは何か タンパク質のかすかな口づけ 内部の内部は外部である 細胞膜のダイナミズム 膜にかたちを与えるもの 数・タイミング・ノックアウト 時間という名の解けない折り紙 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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