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采配/落合博満 落合博満「采配」 ダイヤモンド社 2011年刊 どうしても使う側と使われる側に考え方の違いがある以上、 頑張っているつもりでも、なかなか評価されない局面がある。 ≪「嫌われている」「相性が合わない」は逃げ道である。≫ むしろ、上司や監督に、嫌われているんじゃないか、と思い始めたときは、 「自身を見る目が曇り始めたサイン」だと気づいてほしい。 そんな時こそ、 「普段から目の前の仕事にベストを尽くすこと」。 それができて初めて 「ここに留まるべきか、別の道を探すべきか」を判断する権利が得られる。 逆ではない。 若手選手へ贈る言葉・・ 「不安もなく生きていたり、絶対的な自信を持っている人間などいない」 だからこそ、ポスト・シーズンでは、 「不安だから練習する」という原則を学んだ。 不安を抱えているからこそ、試行錯誤しながら、努力を続けられる。 「心技体」ではなく、「体技心」である。 まず、自分の仕事を無駄なくこなしていくための基礎体力が必須である。 次に、技を持ってきたのは、「技術を持っている人間は心を病まない」から。 自分なりに、「これは誰にも負けない」という技術を身につければ、 それがセールスポイントになり、セールスポイントを周囲から認められることで、 自信が生まれる。 自分が自信を持っている分野に関しては意欲的に探究するし、 何か壁にぶちあたったとしても、逃げずに乗り越えようとする。 それを繰り返すうちに、ちょっとしたことで悩んだり、 仕事自体が嫌になるような状況に陥ることもないし、心の健康も保っていられる。 ≪体・技の順序で強くなれば、心もタフになっていく。≫ なぜ、若手を抜擢するよりも、ベテランを重用することが多いのか。 それは、若手は、まだ若いからこの世界にまだまだいられる、と思ってプレーしているのに対して、 もう先はないから悔いを残さないようにやろう、と思っているベテランとでは、 ここ一番の場面で力を発揮できるかどうかの信頼度が異なる。 ≪チャンスはあらゆるところに落ちている。 まずは、それに気がつくかどうかだ。 たとえ気がついたとしても、ただ拾いに行くのと、 簡単には拾えないとわかっていても諦めずに、必死に拾いに行くのとでは全然違う。≫ 選手を叱るのは、「手抜き」によるミスをしたとき。 約束の時間に遅れる、必要な連絡をしなかった、などなど。 ≪注意しなければ気づかないような小さなものでも、 「手抜き」を放置するとチームには致命的な穴があく。≫ レギュラーになって活躍したいと思うならば、 ≪1.できないことをできるようなるまで努力し、 2.できるようになったら、その確率を高める工夫をし、 3.高い確率でできることは、その質をさらに高めていく≫ ことである。 成果を上げる鉄則は、 「できることをしっかりやる」こと。 でも、「できることをしっかりやることこそが難しい」。 だからこそ、 ≪部下が「あの人の言う通りにやれば、できる確率は高くなる」と上司の方法論を 受け入れるようになれば、組織の歯車は目指す方向にしっかりと回っていくはずだ。≫ <目次> 1章「自分で育つ人」になる 2章 勝つということ 3章 どうやって才能を育て、伸ばすのか 4章 本物のリーダーとは 5章 常勝チームの作り方 6章 次世代リーダーの見つけ方、育て方 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012.07.02 22:34:35
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