プライマリー・バランスの黒字化に意味はない、かも知れないけれど。プライマリー・バランスで監視されなきゃ良いけどね、と思うので。
「プライマリー・バランスの黒字化に意味はない」 かつて 日経の記事で、与謝野財相が言っとった、らしい。 世界の全ての国は、プライマリー・バランスが、赤字化しており プライマリー・バランスを黒字化したところで、GDPが減っちゃって 公的債務対GDP比率が上昇しちゃえば、逆にそちらの方が問題なんだ、とか。 だから 「プライマリー・バランスの黒字化に意味はない。そもそも公的債務が減っている国など一つもないし、ましてや税金で公的債務を返済した国など、過去に例がない」ってか? あたし、だって 民間企業なら 銀行借入金とか、利息だけ払ってりゃ良い、んで 利益で、元金返済なんぞ、以ての外。 そんな金が在りゃ、設備投資に使え! って、考えている。 だから 政府会計において、過去の債務に関わる元利払い以外の支出と、公債発行などを除いた収入との収支、ってプライマリー・バランス。 そんな 「過去の借金の元利返済」と「新たな借金」を除いた収支バランス、に 然程、意味は無い、とは思う。 けれど。 1,000兆円の借金って、どうなの? 平成24年度予算案じゃ 社会保障費は、過去最高の約29兆円(年金交付国債分含む)。 だから 22兆3000億円の赤字になっちゃって 更に、新たな借金(新規国債)44兆2440億円、発行して凌ぐ、らしい。 学者先生は 「国内外の投資家は、日本は消費税を上げる余地がまだあると見ている。 だから、財政健全化に向けて消費税を上げて税収を伸ばし、国債償還に問題は生じないと見ている」って説明して。 その期待感から、国債価格の暴落や金利の急騰が起こらない、とか。 日本国債の国内消化率は90%を超えて、て 日本国債購入の原資となるのは、金融機関に預けてある「約1400兆円もの個人金融資産」。 例え 国債価格の暴落や金利の急騰なんて、しなくても 国債金利が、1%上がっただけで 1,000兆円 × 0.01で 10兆円も、支払利息が増えちゃう、んだよ。 こんなの 日本国が、デフォルト(債務不履行)しちゃって 円の価値、無くしちゃうしか、方法ないんじゃない? で 日本国民が銀行に預けた、個人金融資産1400兆円は、ただの紙屑になる、と。 そーなりゃ 1人1,000万円まで保護される「ペイオフ」なんて、全く意味がない、から。 預金保険機構に、1400兆円も代行支払いする金が在る、とは思えん、し。 そもそも 1,000万円って日本通貨にゃ、何の価値も無くなっとる、から。 だから 日本国が、デフォルトしない為に つーか 日本国のデフォルトを、少しでも先延ばしする為かも、知れんけど。 野田首相は 昨年11月に開催されたG20首脳会合で 「消費税を段階的に10%まで引き上げる」って国際社会に宣言した。 いや、約束させられた、んじゃないの? あの、不見識極まりない安住財務相すら 欧州危機が日本の市場に与える影響について 「市場は非常に厳しい目で日本の財政再建ができるかをみている。 税収構造を抜本的に見直し、プライマリー・バランス健全化を早急にやらなければならないところにきた」とし 「今の時点からやらないと日本国債の信頼を失いかねないと、危機感をもっている」と語ってる(12月25日、ロイター)。 だから 野田首相は 次の衆院選に向けた保身の為に、離党する「残念な議員」なんぞ、放っといて 実現する可能性なんてゼロに近い、与野党協議を呼びかけて 消費税増税への制度設計に驀進してる。 政府が目標にしとる。 いや、世界中から脅されてる「2015年度のプライマリー・バランスの赤字半減」を実現する為に。 それを 民主党の前原は。 「議員定数や公務員給与削減について、増税の前に身を削る努力を、来年の通常国会で実行できることが望ましい」(12月30日、スポーツ報知)とか。 民主党の小沢は。 野田首相の政権運営について 「われわれが掲げた、国民に対して言った初心を思い起こして頑張ってもらいたい」 って「衆院選マニフェストの原点」に立ち返るよう求めた。 「消費増税は公約違反」で 「本当に国民の要望する予算の使い方、行政の在り方をつくり上げなくてはならない。旧来の仕組みを変えなくてはいけない」 「地域の活性化によって、内需主導の日本経済をつくり上げる」(1月3日、時事通信社)とか。 バカなの?死ぬの? って、擬製アニ・ヲタの地、が出ちゃいそう。 民主党の「衆院選マニフェスト」なんぞ 妄想・戯言のオンパレード。 あんなもん、実現できる訳が無い、じゃない。 3年も政権与党してて、そんなことすら、判んないの? そりゃ 「マニフェスト」は、目指すべき目標だろーけど 政権与党として 「マニフェスト」通りじゃなくっても その時、その時、の状況に応じた臨機応変な対応。 次善、三善の策を講じてりゃ、国民は誰も非難なんぞ、せんよ。 それなのに 「マニフェスト」にすら無いこと、自分の政治信条で始めちゃう莫迦、が居て 事有る毎に「マニフェスト」に拘る莫迦、が居て。 それで 「ねじれ国会」に成っちゃった。 国会で何も決められないのは、参議院の与野党逆転が原因じゃない。 官僚主導だ?国民目線だ? そんな馬鹿馬鹿しい党内議論ばっか、で 国家の最重要案件すら、何時も先送り。 そー云う 民主党自身の体質に、大欠陥が在る、って 好い加減に、気付けよ! イタリアのモンティ首相は 数年以内に、プライマリー・バランスで5%の黒字、を達成できるとの見通しを示し 1兆9000億ユーロの債務を、段階的に減らすことができると説明した。 また、イタリアの競争と成長を促す一連の措置を束ねたパッケージについて、1月23日の欧州財務相会合の前までにまとめられるとも言明。 雇用促進のための労働法改正策は2月に提示すると述べた(12月29日、ブルームバーグ)。 ギリシャのベニゼロス財務相は 「2011年予算は、12年にプライマリー・バランスを黒字に戻すことを可能とするものであるため、非常に厳しい内容だ」と指摘。 11年予算が想定通りに執行されるならば、12年に新たな措置について語る必要はないと付け加えた(12月12日、ブルームバーグ)。 スペインのデギンドス財務相は 2011年の財政赤字が国内総生産(GDP)比で8%を超過した可能性があると述べた。 ラホイ政権は、12年の財政赤字をGDP比4.4%にまで引き下げるとしており、11年の赤字幅が大きくなれば、それだけ12年に厳しい緊縮策を講じる必要が出てくる(1月2日、時事通信社)。 確かに 「プライマリー・バランスの黒字化に意味はない」のかも知れない。 けれど それは、財政的に健全な国に限っての事。 デフォルト(債務不履行)の怖れが在る国は 「プライマリー・バランス」ってインデックス使って、国際社会から監視されてんだ。 今の日本国は 歳出じゃ最大の「社会保障費」約29兆円を、半分にしても まだ、5兆円以上の赤字になる、し 毎年、新たな借金(新規国債)が、30兆円づつ増えていく。 だから 「社会保障費」を徹底的に削って、「消費税」の増税幅を抑えるか。 「社会保障費」を野放しにして、「消費税」の、歯止めが利かん大増税を招くか。 その、二者択一、を あたしたちは、決断しなきゃいけない瀬戸際に居る。 節約(社会保障費の削減)って、大赤字(非常事態)にしか出来ない。 臨時収入(消費税)が、どんどん増えてく、なら 誰も、身を削った節約なんか、しないでしょ? あっ。 もう、政治なんて如何でも良いや!って方には 円を米ドルに換えとく、って選択もアリ?