シロさんの行方
今日のお昼は、いつもよりも急ぎ足で 川原へ向かいました。シロさん、いるかなぁ。やっぱり、気になります。実は、川原で お弁当を広げているのは、私だけではありません。職場に配達されているらしき お弁当を 小脇に抱えた、青い作業服姿の がっしりとした感じの、お兄さん。彼も、週のうち 半分以上は 川原にやってきて、遊歩道の路肩に腰かけ、川を眺めつつ お弁当を食べているんです。シロさんは、私がやってくる前に、まずは そのお兄さんからおすそわけをもらっているみたい。で、私が到着すると、すぐさま 私のところへ、やってくる。「いいから、いいから。お兄さんと一緒に ごはん食べなよ?」そう 促すのですが、八方美人の 義理堅いシロさん、私のところに 来てくれちゃうんですね。青いお兄さんは、別に シロさん目当てで 川原に来ているわけではないのでしょうけど、なんか 悪いなーと 思ってしまいます。だから、青いお兄さんの足元に シロさんがいるときは、シロさんに気づかれないよう、そっと遠回りして 川原に下りていくことも。(青いお兄さんは、食べ終わると すぐ 帰ってしまうから、彼を見送ったシロさんが 川原を見下ろすと、「あれ?いつまにか いつものおばちゃんがいるぞ?」と、気づく。)さて、きのうは 寒かったせいか、シロさんのみならずその青いお兄さんも、いませんでした。今日は どうかな? と、遊歩道への階段を上っていくと、まずは、青いお兄さんの背中を、発見。そっと 横目で伺いつつ( ← たぶん、横目で見てるの、気づかれてる・笑)シロさんを 探しましたが、お兄さんのとこには いないようです。シロさんが きのう いなかったこと、お兄さんは 知らないはず。(そもそも 気にもしていないのかもしれないけれど)「シロさんが いないんですよ!」声をかけそうになりましたが、ポカンとされるに違いないので、黙って そばを通り抜け、川原へと 下りていきました。いつものように、合図の音を立てながら 川原を歩くけれど、シロさんは 出てきません。いつもよりも 少し先の方まで 足を運んでみたものの、シロさんは いません。あきらめて レジャーシートを広げ、ひとりでランチ。ゴボウとニンジンとシメジの 玄米炊き込みごはん。キャベツと豚肉の炒めもの。大根とシメジと油揚げのお味噌汁。おかしいな。シロさんが やってくるまでは、私、ひとりでお弁当 食べていたのに。ひとりでも、すっごく 美味しかったのに。いまの、この寂しさは、なんなんだろう。いつもよりも 美味しくないし、つまんないし、すぐに 食べ終わっちゃうよ。結局、シロさんは 今日も 姿をあらわしませんでした。シロさん、そういえば、2歳だって言ってたな。お嫁さん探しに 行っちゃったのかな。あ、でも、去勢手術してもらっていたはず。可愛いから、誰かが 連れて行ったのかな。ちゃんと可愛がってもらえるなら、その方が いいもんな。なんでもいいから、元気でいてくれたら、いいな。いつか こんな日が来るであろうことは 覚悟していたけれど、あまりに 早すぎます。。。どうしても気になる私は、少し早目に 川原を後にして、シオちゃんちのおじさんの家の周りを ウロつきました。おじさんが つくってくれた、シロさんたちの基地。山になっているフリースの中にシロさんは いるのかもしれないけれど、よそのお宅の敷地内ですから、立ち入れません。しかたなく 隣の空き地に回って、低いブロック塀の外から、基地を 覗き込みました。「シロさーん! いる? いない?」小さく声をかけてみるものの、返事があるわけもない。なんにも 見えない。あきらめて 帰ろう・・と 振り返ると、そこには、ブロック塀にすりすりしている、白いもふもふが!さすがの私も、その 白いもふもふが、シオちゃんなのか?シロさんなのか? とっさには 判断しかねて、一瞬 言葉に詰まったのだけど。シロさんだー!!眠そうな顔をした、シロさん。やはり、フリースの中で 寝ていたのかもしれません。私が 名前を呼んだから、出てきてくれたのかな。ってことは、自分が「シロさん」って呼ばれていること、ちゃんと わかっているのかな。私は シロさんの後見人さん(シオちゃんちのおじさんとは また別の方)にお会いしたことがないので、シロさんの本名、知らないんですよ。・・・ま、十中八九、「シロ」だと思うけど(笑)シロさーん。心配していたんだよぉ。お元気そうで、よかったわー。安眠妨害して、ごめんね。でも、会えてうれしいわー。シロさんは 相変わらず 眠そうな顔で、ごちゃごちゃと うるさい おばちゃんのタワゴトを右から左へと聞き流し・・・それでも 愛想をふりまき、ふりまき、背中を 撫でさせてくれました。ああ、よかった。シロさん、無事だった。それにしても、私、勝手ですよね。自分は お正月休み、10日間も 川原から遠ざかっていたのに。もしかしたら、シロさん、私のこと、心配してくれていたかもしれないのに。おまけに、明日からまた 3連休なのに。そして、結果として言えることだけど、たった1日 姿を見なかっただけで、心配しすぎだわ(呆)でもさ。メール不精の彼氏から 3日やそこら 連絡がなかったとしても、たいして 気にならないけれど。毎日会っていた彼氏と いきなり連絡が取れなくなったら心配で心配でしかたなくなるのが乙女心、ってもんでしょ? ・・・そもそも、本当の乙女心の持ち主は、3日も放置されること自体 「ありえない!」のかもしれませんが。なにはともあれ、シロさんが 元気でいてくれたこと、本当に 嬉しかったです。また来週、一緒に ごはん、食べようね♪ありがとうございます。